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山口組「宅見勝射殺事件」、不可解な警察の捜査の真相

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――確かに八幡事件は謎が多いですね。ヒットマンは会津小鉄系の組員でした。

宮崎 そうです。詳しくは『悲憤』と『ヤクザと東京五輪2020 巨大利権と暴力の抗争』(徳間書店/宮崎学、竹垣悟)を読んでいただきたいのですが、山口組は田岡一雄三代目時代に京都の会津小鉄と「不可侵条約」のような約束をしていたといわれます。

 確かに京都の中心地である旧市街には、表向きは山口組は入ってきていません。でも、実際には中野さんほか多くの山口組関係者が事務所を構えていました。

 ただ、八幡市に中野さんが住むようになると、さすがにトラブルが増えるんですね。中野会と会津小鉄の若い衆がケンカを繰り返すようになります。死者も出てしまったことで、会津小鉄としては中野さんを亡き者にしたいというのはあったと思います。

 ただ、そうした背景があっても、山口組の二次団体を会津小鉄が襲撃するのは腑に落ちません。これについては、中野さんが宅見さんの「関与」を感じていました。ヤクザの世界ですから、私もそれはあるかもしれないと思います。

『悲憤』にも書かれていますが、事件の直後に大阪にいるはずの宅見さんから安否を気遣う電話があったそうです。現場は京都ですし、中野さん自身も何が起こったのかわからない状況のなかで、なぜ宅見さんは事件を知り、連絡してきたのでしょうか。こうした「謎」について、中野さんはひとりで考えてこられたのです。

暴力団とは何か、暴排とは何か…


――2018年は、宮崎さんは本書のほかに書き下ろしと対談を手がけられました。

宮崎 書き下ろしも前から準備していて、もっと早く出せればよかったのですが、体調の都合のほかに資料を読み直したりして、時間がかかりました。

 以前に書いた『近代ヤクザ肯定論』(筑摩書房)は、私なりにヤクザを歴史的に分析したかったのですが、「難解すぎる」というご指摘も多かったので、『山口組と日本 結成103年の通史から近代を読む』(祥伝社)は時系列でわかりやすくまとめました。最近の「貧困暴力団」などのテーマについても書いているので、ぜひお読みください。

 また、対談は徳間書店の編集者から「暴排を推進している元暴力団員」の竹垣悟さんと議論してほしいと言われたんです。私はもともと「反・暴排」なので、白熱しておもしろい議論になりました。

 話してみると、竹垣さんの主張もヤクザの世界の嫌な部分をたくさん見てきたからこそですから、それは一理も二理もあるわけですよ。もちろん、竹垣さんも私の反論に納得してくれるところもあって、あらためて「暴力団とは何か」「暴排とは何か」という議論ができました。

 そういう視点から、50年前と今回の東京オリンピックについて話し合ったんです。まぁ50年前は、竹垣さんは中学生、私は大学生だったので、いずれにしろオリンピックの利権にはあずかれていませんけどね。

『悲憤』

そのとき、山口組最高幹部が集う「奥ノ院」で何が起きていたのか? 暗黒街平成最大の衝撃「山口組若頭射殺事件」の真相を中野会会長中野太郎がついに明かす! 山口組史上もっとも怖れられたヤクザ、中野太郎。口癖は「そんなもん、いてもうたれ!」。「喧嘩太郎」「懲役太郎」の異名をもつ伝説の武闘派ヤクザがはじめて語る五代目山口組渡邉芳則組長、同宅見勝若頭の素顔と確執、そしてベールに包まれた自身のヤクザ人生のすべて!

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『ヤクザと東京五輪2020:巨大利権と暴力の抗争』

超巨大イベントから滴る甘い汁を彼らは啜るのか。初代竹中組、中野会、初代古川組で極道黄金期を生きた侠が、「黒い利権」の一部始終と「今」を明かした!

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