石徹白未亜「ネット依存社会の実態」【アプリ四季報 2018年7~9月】

TikTok、40代男性のユーザー増で10代の割合減少…“フェイスブック化”する可能性も?

「若者向けブランド」を維持することの難しさ

――TikTokを見ると、フェイスブックを思い出しますね。日本では、いつの間にか「フェイスブックは中高年に人気のサービス」という雰囲気ができてしまい、若い人がほかのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に離れていってしまいました。

岡田 若年層が利用の中心となっているコミュニティに中年男性が入ってくると、敬遠される傾向はありますね。なかには、出会い目的のコミュニティではないのにそういった目的で使ってしまう人もいたりしますから。

――そういった直接的なアプローチ以外でも、若い人だけで盛り上がっているなか、見当違いのアドバイスなど空気の読めない発言や振る舞いで場をしらけさせているのに気がつかないという人も多そうですね。そういった無邪気な中年男性は、若年層向けサービスを提供する事業者にしてみれば脅威だと思うのですが。

岡田 理想は「クローズドコミュニティの雰囲気でそのまま大きくなること」なんですよね。しかし、実際のウェブサービスはオープンコミュニティであり、クローズドではありません。コミュニティが小さかった頃にはいなかった層の人たちが入ってくることによって、若い人たちが「自分たちのいたコミュニティはクローズドコミュニティでなかった」と気づいてしまい、離れてしまう人もいるわけです。

――そこで、若年層向けブランドの価値確保を優先するか、ブランド価値崩壊を覚悟の上でマスを優先するかは、事業者にとって悩ましい問題ですね。

岡田 ブランド価値を守るならば、「ハードルの高いメディアコンセプト」を表に出すことが手っ取り早いです。たとえば「大きなサングラスをかけてスタバのフラペチーノを飲んでいる姿を、強めの加工をかけてあげている写真ばかりが多いという特徴を持つコミュニティ」なら、少なくとも投稿側に「それ以外の、たとえばきれいな山々を加工なしで撮った写真」は投稿されづらい、というような雰囲気を出すことはできます。

 ですが、閲覧自体は止めることはできませんし、オープンコミュニティである限り完全に投稿を防ぐことは不可能ですから、雰囲気をもって割合を減らすということで対処するしかないですよね。

編集部のイチオシニュース
Pick Up News

人気記事ランキング

連載

ビジネス

総合

SNS