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スタンフォード大学MBAの教材にもなった日本の弁当屋の経営哲学

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 日本にある企業約380万社の99.7%が中小企業と言われている。そして、日本の雇用の7割、GDPの6割をこの中小企業が占めている。

 そんな中小企業の中で、日替り弁当のみで8年で業績3倍増、年商70億を売り上げている企業がある。弁当屋の「玉子屋」だ。玉子屋はどのようにして人材不足、スムーズな事業継承などの中小企業の課題をクリアし、業績を伸ばしてきたのか。

 『東京大田区・弁当屋のすごい経営』(菅原勇一郎著、扶桑社刊)は、中小企業ならではのフレキシブルな経営哲学を玉子屋社長の菅原勇一郎氏自身がつづった一冊だ。

 実は玉子屋、スタンフォード大学のMBAの教材にもなったという。

 海を超えて注目を浴びるこの玉子屋は、毎朝9時から10時半までの1時間半の間に注文を受け付け、その日の昼12時までに受注先のオフィスや工場、官庁などに弁当を配達する。

 現在は約5,000社と契約し、1日の配達先は1万カ所を超える。コンビニなどには卸しておらず、店舗販売もしていないので、個人客は買うことができない。扱っている弁当は日替わり弁当のみで、献立は毎日替わる。このような日替り弁当を1日に最大7万食、製造、販売している。

 その経営のポイントの1つが人材育成だ。

 著者で社長の菅原氏は、「我々のような中小企業には欠点のほうが上回っている人材が集まりやすい」と述べる。心のコントロールが上手くできず、すぐに妥協したり、集中力があまり続かない人もいる。

 そんな彼らのやる気をどのようにしているか。それは、長所を見極めてしっかり伸ばしてあげることだ。もちろん欠点を減らしていく指導もするが、基本的には長所を伸ばすことを優先する。

 風通しがよく、距離が近いので、社員一人ひとりに目を配らすことができるのは、中小企業の強みだろう。菅原氏は、マネジメントする立場の社員には繰り返し「まずは長所を褒めろ」と言い続けているという。

 スタンフォード大学のMBAの教材にもなった玉子屋の経営論。中小企業がより元気になるためにはどうしたらいいか。玉子屋の経営にヒントがあるはずだ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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