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親と絶縁させ、睡眠も取らせず、休日も行動に同伴…社員が自殺した“あの会社社長”

文=深笛義也/ライター
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 桜井さんも、親との関係を絶つように言われた。

「何かの時に相談したら、『お金どうすんの』って訊かれて、『親に借ります』って言ったら、『おまえ、いくつだ?』『25にもなって親に借りる?』『貸すほうもおかしい』みたいに畳みかけられて、『自立するまで連絡しなくていい』って言われて、『しばらく連絡しません』って言って、連絡を絶ちました」

 2人から見て、清水社長はどんな存在だったのか。

「恐ろしかった。会議をしている時に誰かが気に入らない一言を言ったことで、パイプ椅子を叩きつけたことがありました。その人にぶつけるわけじゃないですけど、壊れるまで床に叩きつけるんです」(桜井氏)

 その様子は清水社長自ら、壊れたパイプ椅子の写真とともに、『一月万冊』に「コーチング実践してパイプ椅子をぶっ壊しました。その後みんなで焼き肉食いました」として記事にしている。そこには「ふざけんじゃねえええ!!!くやしいいいいいいいいいい!!!と思わず叫んで自分の会社のパイプ椅子を破壊してしまいました」「汗だくになるまで椅子を破壊したあと、手近なペットボトルを壁に向かってぶん投げました」と自らの激高ぶりを描写した上で、「感情を殺すのではなく、コントロールすることです。怒りが暴走してパイプ椅子が破壊されたわけではなく、よし!怒るぞ!怒りたいから怒ろう!と決めたわけです」とその行為を解説している。

 コーチングという言葉は『一月万冊』に散見されるが、その意味は「大辞林」(三省堂)には「目標を達成するために必要となる能力や行動をコミュニケーションによって引き出すビジネスマン向けの能力開発法」とある。

「清水社長は自己啓発が好きで、たくさん本とか持ってますんで、そういうところで学んだんだとは思うんです。自分自身、コーチング自体は本などで学んでました。清水社長への憧れも相まって何か話があるごとに『これはコーチングの本にも書いてある』とか言われると納得してました。『人のお世話になってちゃいけない』『一番の顧客は社長だ』とか言われてました。ビ・ハイアを辞めて今は別の会社で働いてますけど、社長が顧客だなんて言われないですね。『お客さんのためにやってきてね』って言われます」(桜井氏)

「現状を超えろとか、コーチング的な言葉をうまく使ってました。でも、2017年秋以降には私と大山さんと桜井さんに対して、清水社長は最後にはコーチングじゃないって言ってましたからね」(大下氏)

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