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「平成検証」改正水道法の急所(1)

安倍政権、強硬に水道の事実上完全民営化を進める背景…“外資支配”に貢献する麻生太郎副総理

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「……水道とかいうものは、世界中ほとんどプライベートの会社が運営しておられますが、日本では自治省以外では扱うことはできません。水道料金を99.99%回収するシステムを持っている国は日本の水道会社以外にはありませんけれども、この水道はすべて、国営もしくは市営、町営でできていて、こういったものをすべて民営化します! いわゆる公設民営などもアイデアとして上がってきつつあります」

 講演冒頭の「戻ってきた」が「米国に」なのか「CSISに」なのかはよくわからないが、それはある意味で、質疑応答で洩らした「民営化宣言」以上に衝撃的だと受け取る国民も少なくないのではないか。

水メジャーの仏ヴェオリアがすでに日本進出

 水道の分野でコンセッション方式による国内初となった成約事例が、静岡県浜松市とフランスのヴェオリア社を代表とする6社連合(ヴェオリア・ジャパン、ヴェオリア・ジェネッツ、JFEエンジニアリング、オリックス、須山建設、東急建設)の特別目的会社HWS(浜松ウォーターシンフォニー)との「下水道コンセッション」である。

 HWSが運営するのは、浜松市内で下水5割を処理する終末処理場の西遠浄化センターやポンプ場など。契約書に記載された契約期間は17年10月30日から38年3月31日の約20年間。同市と運営権者HWSが合意すれば、最長で43年3月31日まで延長される。期間中に同市が得る運営権対価は25億円だ。

 仏ヴェオリア社は、周知のように「水メジャー」として知られるフランス本拠の多国籍巨大企業。水処理では世界最大手だ。同社のような水メジャーの多くは欧米本拠である。麻生講演の質疑応答で、隣に座る米CSIS日本幹部を気にしながら麻生氏が「戻ってきて報告した面々」は、同社をはじめとして日本の水道インフラ市場に業務委託その他のかたちですでに広く深く潜り込んでいる。

 今年1月18日現在、水道コンセッションの成約事例は浜松市の下水道だけだが、旧PFI法で水道コンセッションが広がらなかったことにいらだっていた政府は、その内容をさらに強化した改正PFI法を18年6月に成立させ、同年10月1日に施行している(以降、こちらは「新PFI法」と呼称する)。今回の改正水道法が成立したのは、この新PFI法成立の2カ月後である。

 新旧のPFI法を並べて照合すると、水道事業の運営権売買を検討する自治体と民間企業に対して、そのコンセッション契約を急増させるための強力な変更点が2つ盛り込まれている。ただし、あらかじめお伝えしておくが、本稿で指摘しようとしている問題は新PFI法で変更された事柄だけではない。

 次回、改正水道法が新PFI法を含むほかの法律や制度とどのように関連しているかを、条文から拾い出して具体的に検証する。各々の条文が互いにリレーし合い、関連付けた「法の整合性」にこそ、改正水道法の本当の狙いが潜んでいるからである。
(文=藤野光太郎/ジャーナリスト)

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