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フジ『科捜研の男』千原ジュニアの演技に酷評噴出…「棒読みひどすぎる」「ふざけている」

文=吉川織部/ドラマウォッチャー

 関ジャニ∞・錦戸亮が主演を務める連続テレビドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)の第5話が4日に放送され、平均視聴率は前回から1.0ポイント減の10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。

 このドラマは、陰惨な過去を持つ科捜研法医研究員・真野礼二(錦戸)が、現場に残された痕跡をもとに事件の真相に迫るサスペンス。新人の法医研究員・沢口ノンナを新木優子が、捜査一課のベテラン刑事・虎丸良平を船越英一郎が演じる。

 第5話は、山中で発見された遺体の近くに被害者とは違う毛髪が残されていたという事件を描いた。毛髪のDNAを調べると、18年前に誘拐されたまま行方不明になった乳児・島本優のものと一致した。捜査により、殺された女・海東奈津美(滝沢沙織)は優の誘拐に関与していたことが明らかになる。同じ頃、優(山本舞香)が「自分が海東を殺した」と出頭する。最近になって自分が誘拐された子どもであることを知り、復讐のために殺害したのだという。

 あれよあれよという間にそれらしき“真相”にたどり着いたと思ったら、まだ放送が始まってから18分しかたっていなかった。さすがにこれはこの後も二転三転するのだろうと覚悟していたら、まさにその通り。そもそも実は誘拐事件ではなく、優の母親・彩花(矢田亜希子)が元カレに脅されて加担した狂言誘拐であったことが判明したのだ。しかも、優は彩子と元カレの子だったというおまけつき。

 ちょっと救いのない感じになりかけたが、優は結局殺人犯ではなかったという結末でギリギリセーフ。人間関係が複雑なので詳細は省くが、優は「真犯人が逮捕されたら過去が掘り返されて実の親や妹に迷惑がかかる」という理由で、自身を犯人に仕立てたのだった。正直言ってその理屈はさっぱりわからないが、山本舞香が表情でしっかりと演技していて意外に悪くないので、「まあ本人がそう言うならそうなんだろう」と無理やり納得してみた。

 最後には「いろいろあったけど18年ぶりに家族のきずなを取り戻した」的な場面が描かれ、前回に続いて「雨降って地固まる」エンドに。彩子の夫(山中聡)がいい人過ぎる問題(妻が他の男と子どもを作り、偽って夫婦の子として育てていたのにあっさり許した)をはじめ、いろいろ無理やりなポイントはあったものの、強引にいい話にまとまっていた。

 バカにしているようだが、決してそうではない。リアルを追求して後味が悪くなるくらいだったら、少々強引にでもいい話として決着させたほうが視聴者にとっては優しいと思うからだ。筆者も「無理のある話だなあ」とは思いつつも、家族がひとつに結ばれていく様子に少しばかり目頭を熱くした。

 このドラマ、目をそむけたくなる場面が多かった第1話や、救いのない結末が物議を醸した第3話を除けば、ごく一般的な刑事ドラマとして十分、及第点に達している。突出しておもしろいわけではないが、酷評するほどつまらないわけでもない。平均的な警察モノとして、安定しているといえよう。

 このクオリティーを維持することができれば、視聴率がこれ以上大暴落することもないと思うのだが、そうもいかないかもしれない。次回以降、いよいよ真野の家族が殺された「武蔵野一家殺人事件」の真相に迫る内容になるようだが、そうなると必然的に黒幕らしき人物を演じる千原ジュニアの出番が増えると予想されるからだ。これまではわずかにしか登場していないが、それでも「棒読みがひどすぎる」「本人そのままでふざけているようにしか見えない」と酷評を集めている千原ジュニア。視聴者からは、「今のところ結構おもしろいけど、ジュニアの出番が増えたらもう見ない」といった声すら上がっている。できるだけ千原ジュニアの登場を先に延ばして、なおかつ出番を最小限にとどめるのが吉か。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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