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木村隆志「現代放送のミカタ」

『ハケン占い師アタル』ツッコミどころだらけなのに、つい見てしまう遊川和彦作品の秘密

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ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)というタイトルを聞いて、「これは遊川和彦のドラマだな」と思った人は、なかなかのドラマフリーク。遊川が脚本を手がけた作品は、『家政婦のミタ』『○○妻』『過保護のカホコ』(いずれも日本テレビ系)と、クセの強いタイトルばかりだからだ。

 さらに、「強烈な変わり者のヒロインが、問題を抱える周囲の人々を変えていく」という筋書きは同じ。『ハケン占い師アタル』は、そんな“遊川フォーマット”に則ったものだけに一定の安定感があり、平均視聴率は1話から12.1%、10.9%、10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタを超えている。

 ただ、前述したこれまでのドラマと比べると、随所に脚本・演出の粗さが見られ、モヤモヤとした気持ちの視聴者が多いのも事実だ。ここでは、その粗さやモヤモヤの理由を挙げていく。

社員の悩みは記号的、アタルの返事は昭和的

 物語の舞台は、イベント企画会社「シンシアイベンツ」。ここまでの3話は、「社員たちの悩みをアタル(杉咲花)の“占い”で解決していく」という判で押したような同じパターンだった。

 アタルはいつもニコニコ楽しそうに働いているが、占いのシーンでは豹変。先輩たちに上から目線で強い言葉を放っている。その結果、1話から順に、神田和実(志田未来)、目黒円(間宮祥太朗)、品川一真(志尊淳)の問題を解決していったのだが、占いのシーンは時間にして各話4~5分のみ。あまりにアッサリと心を入れ替えてしまうため、「エッ、それだけ?」と拍子抜けなのだ。

 同様に拍子抜けなのは、社員たちの悩みが記号的で、アタルの返事が昭和的なこと。

 1話では、和実の「なんで私には友達ができない?」にアタルは「嘘くさい笑い方だよ。要するに演技がくさいのよ。今のままだと心がすり減って一生友達なんかできない」。

 和実の「ミスばっかりしている。この仕事向いているのか?」にアタルは「それは他人が決めることじゃなくて自分が決めることなんじゃないの?」。

 和実の「どうしていろいろなことが決められない?」にアタルは「あんたには愛がないんだよ。一番大切な愛が欠けてるの。自分に対する愛。周りのことばっか気にする前に少しは自分を愛そうよ」。

 そして、最後の決めゼリフが「誰にでも必ずあるんだよ。自分にしかできないことが」。

 2話では、円の「何でオレはモテない?」にアタルは「外見ばっかで本質を見ようとしないから」。

 円の「ホメられたいんだけどどうしたらいい?」にアタルは「少しは大人になれよ。上野さんに言われたことだってラッキーと思わなきゃ。みんなの本音が聞けたんだから」。

 円の「俺に何かいいところがあるのかな」にアタルは「スネてんじゃねえよ。今まで通り自分らしさを失わずにいたら必ず誰か手を差し伸べてくれるって」。

 そして、最後の決めゼリフが「この世にひとりもいないっつーの。誰にも必要とされない人間なんて」。

 3話では、一真の「嫌な上司がいていじめられるんだけど、どうしたらいい?」にアタルは「どうしようもないよ、向こうは変わらないから。どこに行ったってそういう上司は必ずいるから。でもさ、あんたにはあんなに心配して引き留めてくれる先輩がいるじゃない」。

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