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金子智朗「会計士による会計的でないビジネス教室」

インフルエンザ大流行の今、死のリスクを懸けて会社に行く必要はあるのか?再考・働き方改革

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 さらに言えば、あなたが会社に行かなかったら会社が本当に困ることは、どれくらいあるだろうか。この問いには、あなたがどれだけの価値(=利益)を生み出しているかという問いと、その価値は会社という場でなければ生み出せないのかという2つの問いが含まれている。この問いについて考えることは、「仕事」とは何かということを考えるいい機会になる。

 年が明けて挨拶代わりによく聞かれるセリフに「新年のお仕事はいつからだったんですか?」というものがある。それに対して、人は「カレンダー通り、1月4日から仕事です」などと答える。では、1月4日から具体的に何をしただろうか。今年の1月4日は金曜日だった。1日出社すればまた週末で休みだ。そんな狭間のたった1日、何をしただろうか。おそらく、「とりあえず会社に行った」という人も少なくないと思う。

 多くの人は「会社に行く」ことを「仕事」と言う。しかし、それは仕事ではない。仕事とはなんらかの価値を生み出すことだ。「会社に行く」ことと「仕事」は同義ではない。そして、その価値は、会社でなければ生み出せないわけでもない。むしろ、会社の外でしか生まれない価値も少なくない。

 私が独立前まで在籍していたコンサルティング会社では、全員分の席が用意されていなかった。理由は、コンサルタントが価値を生むのは顧客先であって、会社ではないからだ。全員分の席が用意されていないのは、「会社なんかに来る暇があったら、顧客先に行け」というメッセージだ。

 ビジネス書を扱うある出版社に対しては、企画担当者は会社なんかに来てないで、オフィス街の喫茶店や居酒屋に行きなさいとアドバイスをしたことがある。そういう所で漏れ聞こえてくるビジネスパーソンの本音から、いい企画案が思い浮かぶ可能性があるからだ。自分の席でウンウンうなって考えていても、いいアイデアなんか出てこない。

 給料が、来る日も来る日も満員電車に乗って大変な思いをして会社に行くことの対価だとするならば、まるで参勤交代だ。仕事とは価値を生み出すことだ。毎日ただ真面目に会社に行くことではない。この原点に立ち返って働き方を考え直すことが、本当の働き方改革だろう。インフルエンザの季節の今、そういうことを少し真剣に考えてみてはどうだろう。
(文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表)

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