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木村隆志「現代放送のミカタ」

“凄み”を帯び始めた『後妻業』と主演・木村佳乃…挑む「尊厳死のプロ」というテーマ

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 2人のバトルは最後に

朋美「だからって、殺していいわけじゃないじゃない」

小夜子「(笑いながら)ウチ、『殺した』とは言うてへんで。『殺してくれって頼まれた』って言うただけやん」

朋美「警察に突き出してやる!」

小夜子「証拠もないのに警察が動くわけあらへん」

朋美「証拠ならつかんで見せるわよ!」

小夜子「やれるもんならやってみ」

と、朋美の宣戦布告を小夜子がサラッと受け流すかたちで幕を閉じた。

 ようやく本気のバトルに突入したのだが、ここまでは「なかなか話が進まない」「どこまで悪い女なのか? いいところもあるのか? 小夜子のキャラが見えない」とモヤモヤしていた視聴者も多かったようだが、3話かけて“第1章”をじっくり描いた効果はこれから随所に表れてくるだろう。

 近年、まるでダイジェスト版のような1話に物語を詰め込むドラマが多いが、その理由は「先を急ぎ、大きな展開を求めがちな視聴者対策」にほかならない。もし『後妻業』を他局が制作していたら、ここまでの3話を1話で描いてしまったのではないか。やはりカンテレは、いつものシリアス路線でこそなかったものの、今期も独自の道を歩んでいた。

「尊厳死のプロ」をどう解釈するか

“W木村”を起用し、突き抜けたコメディをつくり上げた立役者は、『ピュア』『バージンロード』『ブラザーズ』『ムコ殿』(いずれもフジテレビ系)らを手がけた栗原美和子プロデューサー。チーフ演出の光野道夫とともに、共同テレビのベテランコンビが思い切った世界観の作品に挑んでいる。

 4話では、小夜子と朋美による張り手の応酬や取っ組み合いのケンカが見られるほか、バトルがさらにヒートアップ。結婚相談所を経営する黒幕の柏木亨(高橋克典)、朋子の知人で私立探偵の本多芳則(伊原剛志)を交えたタッグマッチの様相も濃くなり、刑務所から出所した小夜子の弟・黒澤博司(葉山奨之)も登場するなど、ますますエンタメ度は高くなるだろう。

 果たして、小夜子に天罰は下るのか? それとも、最後まで高笑いしているのか? その結末は、「尊厳死のプロ」というテーマを栗原プロデューサーがどう解釈するのかにかかっているのかもしれない。
(文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト)

●木村隆志(きむら・たかし)
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』(フジテレビ系)、『TBSレビュー』(TBS系)などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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