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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

私が「サラダ油は摂ってはいけない」と言う理由…亜麻仁油=オメガ3脂肪酸を摂りなさい!

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

オメガ3脂肪酸を使用する際の注意点

 さらに、もうひとつ注意点があります。それは、酸化しやすいということは、温度の変化にも弱いということですから、オメガ3脂肪酸を多く含んだ亜麻仁油などは、加熱料理には使ってはいけません。オメガ3脂肪酸の分解温度は70度です。これを超えると分解がはじまり、すぐに酸素と化合してしまいます。つまり酸化するということです。だから亜麻仁油などは生で食べることが原則です。

 冒頭で紹介したように、蒸したサトイモを皿にとってテーブルに運ぶ頃には、70度は下回っているので、それに亜麻仁油と塩をつけて食べるくらいでは、なんの問題も起きません。また、味噌汁やスープ、うどん、お蕎麦を食べる時に、器に盛り付けて食べ始める頃には70度以下になっているでしょうから、そこに亜麻仁油などをかけても大丈夫です。蒸した野菜や、茹でた野菜、焼いた野菜なども、盛り付けてテーブルに運んでから、かけて食べるということも問題ないでしょう。もちろん、サラダ、納豆、豆腐、おひたし、ごま和え、白和えなどにかけたり和えたりするのも、とてもおいしい食べ方です。

 そのようにして、オメガ3脂肪酸をきちんと摂取することで、現代人が炎症体質から抜け出すことができたら、それは大いに医療費の削減につながることだろうと思います。

 ダライラマ14世は、こんなことをおっしゃっています。

「おいしい料理をつくって食べたいと思う時には、そのおいしい料理の調理法を知らなければ食べることはできません。その意味を知ることが大切であり、意味を知るためには勉強をする、学ぶということが何よりも大切な要素となります」

 けだし名言と言うべきでしょう。おいしい料理とは、まさしく体に良い料理です。料理に肝心なのは温度です。食材や調味料には最適な(オプティマルな)温度があります。それがわかれば、簡単においしい料理をつくることができるようになります。それを学んでいただきたいと切に願う次第です。その意味で、料理は知的な作業なのです。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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