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ツタヤ、全作品見放題の虚偽発覚…“顧客ないがしろ商法”の代償、顧客データ無断提供も発覚

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「TSUTAYA TV」の公式サイトより

 消費者庁は22日、全国で映像・音楽ソフトのレンタルサービスを展開する「TSUTAYA」に対し、景品表示法違反(優良誤認)の行為があったとして課徴金1億1753万円の納付命令を出した。同社が提供する動画配信サービス「TSUTAYA TV」をめぐり、「動画見放題」「TSUTAYA プレミアム」などのメニューについて、全作品が見放題であるかのように宣伝していたものの、実際に見放題なのは全作品のうち最大で27%だったことが景品表示法に違反しているという。

 TSUTAYAといえば1月、店舗の会員証としても使用されている「Tカード」の会員情報を、運営元であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が裁判所の令状なしに捜査当局へ提供しているとして問題視されていた。CCCは1月21日、「『捜査関係事項照会書』があった場合にも、(略)捜査機関に協力してまいりました」とのリリースを発表して、事実を認め、「個人情報の取り扱いについて(略)個人情報保護方針およびT会員規約に明記するようにいたします」としており、これまで同様に捜査令状なしでも会員情報の提供を続ける意向なのかどうか、議論を呼んでいた。流通業界に詳しい専門家は語る。

「CCCにとってソフトレンタルのTSUTAYAは祖業といえますが、近年はネット動画・音楽配信サービスの普及などに押されて来店客数が減少し、店舗閉鎖が相次いでいます。そのようななかでCCCが将来的に柱となる事業として注力していたのが、Tポイント/Tカードによって収集した膨大な顧客行動データを活用するビジネスと、『TSUTAYA TV』です。

 しかし、Tポイントについてはコンビニエンスストアのファミリーマートが1社独占契約を終了させたことが象徴するように、スマホ決済をはじめとする他の競合サービスに押され気味のなかで、捜査機関への顧客データ問題が発覚。さらにもう一つの柱である『TSUTAYA TV』でも今回不祥事が発覚し、経営的にはかなり厳しい状況に陥ったといえるでしょう。たて続けに起こる問題とその対応からは、CCCの企業体質として顧客をないがしろにしているという印象を強く受けます。そのビジネスモデルが今、抜本的な見直しを迫られています」

 当サイトは、2月10日付記事『Tポイント、なぜ崖っぷちに?顧客データ販売ビジネスの限界、ファミマ独占終了の理由』でTSUTAYAの置かれた苦境について報じていたが、今回、改めて同記事を再掲する。

---以下、再掲---

 斬新だったビジネスモデルが、見る間に褪せてくる――。

 ファミリーマートをはじめとして、エネオス、ガスト、ソフトバンク、ヤフーなどでポイントが付加される「Tポイント/Tカード」が衰退の危機に晒されている。今でもファミマで買い物をすれば、「Tカードをお持ちですか?」と聞かれるが、近いうちに、その声も聞かれなくなるかもしれない。

 Tポイントの屋台骨は、全国に約1万7000軒の店舗を持つファミマ。だがファミマはTポイントを運営するTポイント・ジャパン(TPJ)の株式を売却する方針を明らかにした。今後は、Tポイントとの独占契約は終わり、「楽天ペイ」やNTTドコモの「d払い」にもポイントが付与されることになる。

 楽天ペイやd払いは、スマートフォン(スマホ)のアプリを使ったキャッシュレスのQR決済だ。スマホのバーコードを店頭でスキャンしてもらうだけで、支払いが済みポイントも貯まるということになる。

 ポイントカード的なサービスは、個々の商店や商店街、デパート、家電量販店、航空会社などで行われてきたが、TSUTAYAのレンタル会員証から派生して2003年に誕生したTカードは、「共通ポイント」という概念を初めて打ち出した。クレジットカード業界や電子マネーに関する書籍を数多く発表している、消費生活ジャーナリストの岩田昭男氏は語る。

「出てきた時は、すごく新しいモデルだったんです。Tポイントというのは大きな信条があって、一業種一社という原則を守った。コンビニはファミマだけ、ガソリンスタンドはエネオス、スーパーならマルエツ、ファミリーレストランならガスト、焼き肉チェーン店なら牛角、牛丼なら吉野屋、コーヒーショップならドトール、服飾店なら青山というかたちで広がってきたわけです。もちろんレンタルショップは、TSUTAYAです」

 さまざまな業種で使えるならポイントが貯まりやすいということで、Tカードを持つ消費者は増え、現在その数は約6700万人。普通に消費活動をしていて、TSUTAYAでレンタルする時にポイント利用すれば無料になることも多く、消費者にとってはお得感が実感できた。ちょっとした都市であれば、コンビニやファミレス、コーヒーショップは多数あり、せっかくならポイントが貯まる店に行こうということになり、利用者とTカード取扱店はウィンウィンの関係だった。

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