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伊藤忠、デサントへ敵対的TOBに発展か…メンツ優先の“勝者なき”泥仕合で利益棄損

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伊藤忠・岡藤正広代表取締役会長CEO(写真:AFP/アフロ)

 1月末、総合商社の伊藤忠商事が、スポーツウェアの製造・販売を手掛ける株式会社デサントへの株式公開買い付け(TOB:Take-Over Bid)を行うと発表した。TOBの価格は1株、2800円(1月30日の終値に対して50%のプレミアム<価格上乗せ>)だ。TOB期間は1月31日から3月14日までである。

 伊藤忠には業務・資本提携を通してデサントの成長を支えたとの自負がある。加えて、伊藤忠はデサントの経営に改善すべき点が多いと考えている。それを実現するために、伊藤忠はTOBを通して現在30%程度の出資比率を40%に引き上げ、拒否権を発動できるようにしたい。

 一方、デサントの創業家出身である石本雅敏社長は、自社の独立性を最重要視している。デサントはワコールとの提携を発表し、伊藤忠から距離をとり始めた。この決定に伊藤忠は不信感を強めている。

 伊藤忠が事前通告なくTOBを発表したことに対して、デサントは反発している。資金量などを考えれば、TOBを通して伊藤忠がデサントの経営に影響力を及ぼすこと自体は難しくないだろう。ただ、それが伊藤忠とデサントにとって、ウィン・ウィンの結果につながるとは言いづらい。

これまでの伊藤忠とデサントの関係

 
 伊藤忠はデサントの株式の30%程度を保有する筆頭株主だ。両社のヒストリーを振り返ると、伊藤忠がデサントの経営を支え、それをもとにデサントが独自の取り組みを進めたことがわかる。デサントにとって伊藤忠は経営の危機を救ってくれた恩人といってよい。この関係が悪化することは、将来への不安を高める。

 1964年、伊藤忠とデサントは、ゴルフウェアの共同販売を始めた。1984年、ゴルフウェアの過剰在庫が発生し、デサントは経営難に陥った。この時、デサントトップであった石本恵一氏(現社長の父親)が提携先の伊藤忠に助けを求めた、伊藤忠は繊維のプロを派遣し、経営を立て直した。

 1998年、デサントは2度目の経営難に陥った。スポーツ用品の世界大手アディダスが日本法人を設立したことに伴い、デサントとのライセンス契約が終了した。これを受けてデサントの収益が激減した。この時も、伊藤忠はデサントに役員を派遣するなどして、経営を支えた。

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