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親や夫・妻が突然、認知症に…仕事を辞めずにすむための“お金”マニュアル

文=藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会
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認知症患者に対する費用

 仕事を辞めず、他人を雇うとなると、かなりの金額が必要となりますが、認知症がわかってから貯金するのは無理なので、ほかの方法を考えなければなりません。お金が必要なのに貯金がない場合に考えられるのは、保険の利用です。現在、認知症患者の増加を見込み、認知症になったときの経済的な負担に備える「認知症保険」が次々と登場しています。認知症の予防や早期発見に重点を置いている保険も登場しています。

 認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)と診断されると保険金の一部が受け取れる、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険の「リンククロス笑顔をまもる認知症保険」があります。また、認知症と診断されたときに一時金が支払われますが、認知症にならずに過ごせば契約1年後から2年ごとに予防給付金が支払われる、太陽生命保険の「ひまわり認知症予防保険」もあります。そのほか、認知症になった場合に支払われる、第一生命保険のかんたん告知の「認知症保険」、認知症になった後のリスクに備える、損害保険会社の認知症に対する保険もあります。

 また、受け取る保険金は多くはないのですが、保険料が安い少額短期保険が2006年4月の保険業法の改正によって誕生しました。

 認知症は徐々に進行するとしても、問題行動は突然起こることが多いため、元気なうちから貯金をするなり、保険に加入して、離職を防ぎ将来の生活を守ることが大切です。
(文=藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会)

藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会

藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会

(立教大学ドイツ文学科)卒業後研究室で副手を1年務め結婚。女児2人を出産し、下の子が3歳になったときに(中央大学法学部)に学士入学。法律の面白さに惹かれ、卒業後も勉強を続ける。宅建とFP試験に合格(CFP、宅地建物取引士)。その直後夫の赴任に伴いアメリカに約8年居住。帰国後FPとして働き始める。講演、相談、執筆を行う。その間、簡易裁判所、家庭裁判所で調停委員、参与員、司法委員を定年まで勤める。
著書:「100歳まで安心して暮らす生活設計」(共著)、「どっちがお得?定年後のお金」(共著) ‘高齢期のお金を考える会’メンバー。高齢者施設を多数見学し、高齢者施設の種類、内容、注意点、選び方等を勉強する。

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