「高くなった」いきなり!ステーキ、1年で店舗数倍増→“客の共食い”で深刻な客離れの懸念

いきなり!ステーキの店舗(撮影=編集部)

いきなり!ステーキ」が米国で試練に立たされている。運営会社のペッパーフードサービスは2月14日、ニューヨーク市内に展開する11店舗中7店舗を閉鎖すると発表した。残る4店のうち2店は同社が展開する別のステーキ店「ペッパーランチ」に業態転換する。収益力のある「いきなり!ステーキ」2店はそのまま営業を続ける。こうして9店の「いきなり!ステーキ」が一気に消えることになった。

 同社は2017年2月に海外初の「いきなり!ステーキ」をステーキの本場、米国のニューヨーク市内にオープン。2年足らずで急拡大させた。

 進出当初は反響が大きく、同社は1号店について「1日400人ものお客様が訪れる」と盛況ぶりをアピールしていた。現地のマスコミの注目も高く、「ABC」などテレビ各局のほか、新聞「ニューヨークタイムズ」や通信社「ロイター」などにも取り上げられたという。

 また、18年5月にオープンしたニューヨーク7号店となる「ブロードウェイ店」の開店初日には長蛇の列ができた。「半額セール」を実施したこともあり、客数が589人に上るほどの盛況ぶりだったという。開店前から閉店まで行列が続いたとしている。

 初期の頃は日本流を貫くなど強気の姿勢で挑んだ。日本では当たり前の「立ち食い」スタイルや、グラム単位で売る「量り売り」を持ち込んだのはもちろん、客に紙エプロンを配布したり、荷物を入れる箱をテーブルの下に用意したりもした。どれも日本の「いきなり!ステーキ」では当たり前に行われていることだが、ニューヨークでは珍しく、「日本流のおもてなし」として注目を浴びた。

 ステーキも日本流にこだわった。米国では「ミディアムレア」の焼き方の注文が多いなか、日本の店舗で勧めている「レア」をあえて米国でも積極的に提案するようにした。また、日本で馴染みの醤油ベースのソースを持ち込んだりもしている。こういった日本式のステーキに話題が集まり、物珍しさから最初の頃は人気を博したが、次第に飽きられ人気は低迷するようになった。

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