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小澤貴子「化粧品のウソとホント」

乳液はお肌に不要…成分の大半は水、価格の大部分は広告費&きれいな容器

文=小澤貴子/東京美容科学研究所
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乳液で乾燥は防げない

 では、乳液はなぜ必要だと考えられているのでしょうか。

「私は乾燥肌だから乳液は欠かせない」という声もよく聞きますが、本当なのでしょうか。そもそも、なぜメイクをする前には乳液をつけるものだと、私たちは思い込んでいるのでしょうか。

 皮膚は体を外の刺激物や毒物から守るという重要な役割をしていますが、この肌としての守る機能(バリア機能)が弱体化すると、乾燥や敏感肌といったトラブルが生じます。そのバリア機能の最表面で活躍しているのが「皮脂」という油です。成分の100%が油なわけではなく、油が主体でほんの少し水が含まれており、人の皮膚にとって理想的なクリームなのです。

本当に必要なのは水ではなく油

 うるおいが枯渇した肌に必要なのは、「保湿」の「湿」という字からイメージされやすい「水分」ではありません。お風呂に入れば入るほど、水仕事をすればするほど、お肌は潤うのでしょうか。違いますよね。こうした悲鳴を上げている肌は皮脂が不足しており、補充すべきは水ではなく油分なのです。ですから、乾燥を防ぐには水が主体の乳液では力不足です。

 もうお気づきですね。お察しのように、メーカー側からすると、乳液は原価があまりかからないので、低コスト・高利益率の両方をもたらしてくれ、どんどん売れてほしい。広告費をかけてでも押し売りをしたくなる商品です。でも、その商品が乾燥を防ぐのに適しているわけではないのです。

化粧品を買うために払うお金で、洗脳されていませんか?

 本来必要のない商品を、あたかも生活必需品であるかのように語りかけ続ける広告。最初にお話ししたように、それは商品価格の25%を使ってつくられているのです。日本中でみんなが当然のことと思い込んで毎朝せっせと乳液を使っているなんて、こうしてよく考えてみると、ちょっとオカシなことだと思いませんか。

「でも、化粧水もほとんど水ではないか」「やっぱり化粧水も不要なもののはず」とおっしゃる方が出てきそうです。化粧水は、乾燥を和らげることが目的の製品ではありません。次回は化粧水についてお話ししたいと思います。
(文=小澤貴子/東京美容科学研究所)

【注釈】
※1)株式会社 電通 ニュースレター 2018年2月22日
※2)パイルズガレージ編集部、および各社の有価証券報告書より

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