東京都の小池百合子都知事を取り巻く環境が、ますます厳しくなっている。
2月19日の昼、小池知事は都庁のすぐ隣にある京王プラザホテルで政治資金パーティを開催。国会議員は呼ばず、支援者や業界団体の関係者が600人ほど集まった。都知事就任から2年半が過ぎた時期のパーティである。任期満了は来年7月。「2期目の知事選への準備のための資金集め」という見方がもっぱらだ。
小池知事は今年1月4日に自らが代表を務める政治団体「百成会(ひゃくせいかい)」を東京都選挙管理委員会に届け出た。2月15日の記者会見で新たな政治団体立ち上げについて聞かれると、「そういう会を設けてほしいという支援者の声も多かった。それ以上でもそれ以下でもない」と曖昧な説明をしたが、誰も額面通り受け止めてはいない。
「2期目もやりたいのは、当然でしょう。ただ、都知事になって2年以上経つのに、これまで昼食会をやってこなかったのが不思議ではあります。石原慎太郎さんなんて、任期中ずっと、年3~4回程度の昼食会を京王プラザでやっていた。それを真似て、猪瀬直樹さんもやっていた。知事再選を目指すなら、昼食会は珍しい話じゃない。希望の党で国政に挑戦したり、それに失敗して蟄居したりでしたから、今になったんじゃないですか。それにしても、2万円の会費で出たのはカレーライス。いくら昼食といっても、お粗末すぎます」(都政関係者)
侘しい昼食メニューだけでなく、このパーティに対しては都議会からもブーイングが出ている。都議会は2月20日から来年度予算案を審議する定例議会が始まったのだが、本予算の前に審議する「補正予算」をめぐって大モメになっているのだ。初日は流会寸前。知事の施政方針演説は11時間ずれ込み、翌日未明だった。そんな時にパーティなんてやっている場合か、ということだ。
安倍首相と菅官房長官は小池知事を嫌悪
小池知事は都の中央卸売市場を築地から豊洲へ移すことを決定した2017年の都議選前に「築地を守り、豊洲を生かす」と言っていた。「築地を食のテーマパークにする」というアイデアも披露していた。ところが小池知事は今年1月になって突然、旧築地市場の跡地について、「国際会議場を中核」とする再開発の方針を打ち出したのだ。それに伴い、跡地の管理主体を、現状の中央卸売市場会計(特別会計)から一般会計に移す考えを示した。