ビジネスパーソン向け人気連載|ビジネスジャーナル/Business Journal
PayPayは日本人の“財布を握った”のか?激増したユーザーを逃さない巧妙な戦略
PayPayのメインユーザーは40代男性?
――PayPayでは二重決済や覚えのない請求が来るなどのトラブルも一部であったようですが、大盤振る舞いで出足は好調といえそうですね。
岡田 なお、PayPayの利用者の性年代はこのようになっています。

――40代男性の割合が一番高いんですね。決済アプリなので経済力に乏しい10代が弱いのはわかるのですが、男女とも20代、30代よりも40代の割合がもっとも高いのは意外ですね。
岡田 キャンペーン第1弾の際は、ビックカメラに大行列ができたそうです。PayPayユーザーの性年代を見ると、家電量販店で見かける客層と重なりますよね。文字通り「お財布を握った」と言いますか。
日影耕造氏 40代男性というリアルの購買層に対してPayPayの普及が進んだことは、PayPayを導入したい加盟店に対してもアピールになったと思います。
第1弾のキャンペーンで大量獲得した顧客に対し、今後はアプリであることを生かしてプッシュ通知でキャンペーンの告知ができますからね。「PayPayは一発屋」という論調の報道もありますが、こうしてApp Apeの状況を見る限り、現時点ではうまくいっていると思います。第1弾のキャンペーンに乗り遅れたユーザーに向けて、すかさず第2弾のキャンペーンを繰り出すなど、リテンション(顧客維持)のための取り組みも奏功していますね。
岡田 PayPayの競合として、「LINE Pay」も後追いでポイント20%還元のキャンペーンを行っています。今後もQR決済市場は過熱していくのではないでしょうか。メルカリも「メルペイ」を出し、日本より電子マネー利用が進む中国で普及している「アリペイ」、意外なところでは「ゆうちょPay」などもありますから。
そして、PayPayの100億円キャンペーンで割りを食ってしまった可能性があるのが、アマゾンが年2回行う目玉バーゲンのひとつ「サイバーマンデー」です。
* * *
世界の流通を席巻するアマゾンの思わぬ伏兵は「決済手段」のPayPayなのか? 後編では、引き続き岡田氏と日影氏にPayPayとアマゾンがぶつかり合った年末商戦についてうかがう。
(構成=石徹白未亜/ライター)
『節ネット、はじめました。 「黒ネット」「白ネット」をやっつけて、時間とお金を取り戻す』 時間がない! お金がない! 余裕もない!――すべての元凶はネットかもしれません。

『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。 会話術を磨く前に知っておきたい、ビジネスマンのスーツ術』 「使えそうにないな」という烙印をおされるのも、「なんだかできそうな奴だ」と好印象を与えられるのも、すべてはスーツ次第!
