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木下隆之「クルマ激辛定食」

ボルボの車に溢れる「スウェーデン愛」を支える巨大な中国資本

文=木下隆之/レーシングドライバー
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ボルボの車に溢れる「スウェーデン愛」を支える巨大な中国資本の画像1新型ボルボXC40

 これほどまでに、母国愛に満ちたブランドも少ないのではないだろうか――。

 ボルボが新型をリリースするたびに、そう思う。試乗会や発表会のしつらえは、伝統的にスウェディッシュテイストを中心に組み立てられているし、ソファーやテーブルは必ずスウェーデンファニチャーで揃えられている。居心地の良さ、落ち着きが北欧のそれなのである。

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 クルマも同様で、造形のそこかしこにスウェディッシュな面影を残す。そればかりか、エクステリアやインテリアのどこかにスウェーデン国旗が忍ばせてあったり、国旗があしらわれたりしている。

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 過去には、インパネの一部にスウェーデン国旗をモチーフにしたデザインをちりばめていたし、レザーシートの脇にスウェーデン国旗を縫い込んだりしていた。それを見ながら、ボルボ関係者と指摘し合って、こう笑ったことがある。

「どんだけスウェーデン好きなのよ」
「いや、お客様もスウェーデンを愛されているようなので……」

 新型ボルボXC40を試乗したのは、北の大地・北海道だった。函館空港から1時間ほどドライブ。大沼公園湖畔をベースにXC40の走りを楽しんだ。そんななかで僕の目に留まったのは、ボンネットの片隅に、まるで何かを挟んでちぎれる前のような小さな破片を発見。およそ1cm四方の切手サイズのそれは、柔軟性のあるゴムでできており、スウェーデンの国旗が描かれていた。

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「ボンネットに何か挟まっていますが、なんですか?」
「国旗です」
「それはわかりますが、どうしてこんなところに?」
「実は、以前はこうした装飾を施していたのです。それが好評で、新型でもどうしても欲しいと希望されるお客様がいらっしゃって、そのリクエストにお応えしまして、オプション設定で復活させたのです」

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 ボルボ・カー・ジャパン広報部の長瀬雅紀氏は、そう言って笑った。

木下隆之/レーシングドライバー

木下隆之/レーシングドライバー

プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

Instagram:@kinoshita_takayuki_

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