大塚家具、中国系企業の実質支配下に…経営陣刷新要求、久美子社長は父・勝久氏に泣きつき

大塚家具の大塚久美子社長(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 経営再建中の大塚家具は、日中の投資家や米系投資ファンドから資本を受け入れる財務強化策を発表した。最大で76億円を調達し、財務基盤の強化を図る。同時に、家電量販大手のヤマダ電機と業務提携した。大塚久美子社長は引き続き経営トップにとどまる。

 第三者割当増資を行い、2019年3~6月に1株290円で1311万株を発行する。2月14日の終値(460円)からは4割安い水準で、発行済み株式数は現在の1940万株から7割近く増える。

 越境EC(電子商取引)を手掛けるハイラインズが組成し、日中の企業などが資金を拠出する投資ファンドに18億円、米系投資ファンドのイーストモア・グローバルに20億円の第三者割当増資を実施する。

 さらに、ハイラインズと同社代表取締役の陳海波氏、ならびにイーストモアに対して新株予約権を発行する。権利がすべて行使されれば、第三者割当増資と合わせて最大で76億円の資金調達となる。新株予約権が行使されると発行済み株式数はさらに830万株増える。

 大塚家具の大株主は、大塚家具の資産管理会社ききょう企画が6.66%で筆頭株主。2位は資本・業務提携している貸し会議室大手のティーケーピー(TKP)で6.65%(17年12月31日現在)。

 ファイナンス後、持ち株比率はイーストモア・グローバルが19.58%で筆頭株主。2位はハイラインズ日中アライアンス2号匿名組合の13.34%、3位がハイラインズの11.76%、4位に陳海波氏の5.88%と続く。ききょう企画は3.17%で5位に後退する。

 ハイラインズは1号匿名組合(持ち株比率1.90%)と合わせるとグループで32.88%の株式を保有することとなり、実質的な筆頭株主に躍り出る。

ハイラインズの陳海波氏が新しいオーナー

 経営不振に陥った大塚家具は昨年6月ごろから支援先を探してきた。第2位の株主のTKPや家電量販店大手など10社と交渉したが協議は難航。昨年12月に業務提携した中国の家具販売大手「居然之家(イージーホーム)」との資本提携を探ったが、同社は株式上場の準備を理由に出資を見送った。

 実は、大塚家具をイージーホームに紹介したのはハイラインズだった。今回そのハイラインズが大塚家具ファイナンスの枠組みづくりを主導した。

 ハイラインズは中国のIT企業の日本法人、ユー・シー・エル(陳海波代表取締役)が越境EC事業を分離して16年11月に設立した。

 イーストモア・グローバルはケイマン諸島に本拠を置く投資ファンドで、大塚家具が独自に探してきた支援先だ。大塚家具株式の高値売り抜けが目的とみられている。一方、ハイラインズは役員を派遣して業績回復を優先する方向だ。

 大塚家具の18年12月期の単独決算の売上高は前年比9.0%減の373億円、営業損益は前年とほぼ同じ51億円の赤字、最終損益は32億円の赤字となった。17年同期の最終赤字は72億円。最終赤字は3期連続となり、年間配当はゼロ(17年同期は40円)となった。昨年12月20日に昨年来安値250円を記録した。

編集部のイチオシニュース
Pick Up News

人気記事ランキング

企業・業界

ビジネス

総合

SNS