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大塚家具、中国系企業の実質支配下に…経営陣刷新要求、久美子社長は父・勝久氏に泣きつき

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 再建策をさらに詰めるため19年12月期の業績見通しは「未定」とした。事業継続のリスクがあるとして投資家に注意を促す「継続企業の前提に関する注記(ゴーイングコンサーン)」が決算短信に付いたままだ。

 今回の増資によって、筆頭株主が大塚家から中国のハイラインズに交代。派手な父娘ゲンカを演じながらも、創業以来続いてきた大塚家の支配は事実上、終わる。中国企業にとって、日本の上場企業を手に入れるメリットは大きい。資金調達の打ち出の小槌とすることができるからだ。

 窮余の策ともいえる資本・業務提携に対する投資家の視線は厳しい。2月15日の大塚家具の株価の終値は388円(前日比72円安)。一時、380円(80円安)まで下がった。3月4日の終値は374円。

久美子社長が父親へ和解呼びかけたワケ

 久美子社長は3月4日、陳氏と東京都内の日本外国特派員協会で記者会見を開き、2月までにまとめた業務提携・資本増強について説明した。

 久美子社長は「守りから攻めに打って出る体制が整った。日本から一歩踏み出す」と述べ、中国市場に熱い視線を送った。

 陳氏は「(ハイラインズの)役員を大塚家具に派遣する。日本だけでなく中国の富裕層取り込みも目指す」と資本業務提携の狙いを語った。

 久美子社長は、家具販売振興を目的とする団体の設立を検討していることも明かした。「価値観を共有できるメーカーや販売会社でつくれないか考えている。その団体には父にも参加してほしいので、声をかけたい」と述べ、かつて経営権をめぐり骨肉の争いを演じた実父・大塚勝久元会長との関係改善に意欲を示した。

「父・勝久は業界一の目利き」「子供の頃、店でかくれんぼをして父に怒られた」「父から価値観やいいものとはどういうものかという美意識を受け継いだ」など、7分間にわたり父について語った。

 久美子社長の唐突な父親との“和解”表明は、陳氏の意向によるものだ。

「いい家具を長く使う価値観は父と同じだ」とも述べた。お家騒動がブランドイメージの悪化を招き業績不振に陥ったことから、勝久氏との関係改善で、ブランド力を回復させたいとの思惑がある。しかし、「対決から一転して融和路線を打ち出したが、言葉だけが上滑りしている感がある」(会見に出席したジャーナリスト)と、冷ややかな声もある。

 勝久氏が会長を務める家具販売会社・匠大塚との経営統合の可能性については、「経営合理性の観点に応じて検討する」と濁し、「(現時点では)考えが及ばない」とも述べた。

 陳氏は久美子社長の続投を認める方針だが、「赤字を継続すれば続投できなくなる。今年は最低でもトントンにする必要がある」と全国紙のインタビューでクギを刺している。ほかの取締役については、「3年間の実績を見れば、アドバイザーとして機能していない」と指摘。経営陣の大幅な入れ替えを示唆した。

 3月25日に開かれる株主総会で“新しいオーナー”となる陳氏の主導により大塚家具の経営再建が図られることになるが、前途多難であることに変わりはない。
(文=編集部)

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