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製薬会社から謝礼金受領の医師リスト公開…年264億円、厚労省の審議会委員53人も

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中外製薬、抗がん剤の臨床試験に寄付金投入か


――製薬会社から医師が金銭的な謝礼を受け取ることで、どのような影響があるのでしょうか。

尾崎 製薬会社の依頼を受けて仕事を行い、その対価として金銭を受け取ることは、常識的な範囲であれば法的な問題はありません。ただ、それに関連して多額の製薬マネーが動いていることに留意する必要があります。たとえば、製薬会社のマーケティングの柱である医師向けの講演会の例を考えてみましょう。このような講演会に医師が演者として参加することで支払われる謝礼は、1回で5~10万円程度です。加えて、都内で行われるような講演会は一流ホテルで行われ、参加する医師の宿泊費や交通費、懇親会の経費を製薬企業が負担します。その総額は、ときに数千万円に上ります。

 米国の研究では、製薬会社から医師への2000円ほどの飲食の提供で、その医師の処方が変わるという調査結果もあります。この結果を踏まえると、このような講演会は医師の診療に大きな影響を及ぼしている可能性があります。なお、前述の経費のうち、医師の名前と紐づけて公開されているのは演者への謝金のみです。

 このように、医師が演者として受け取る1回当たりの講師謝金は決して大きい金額ではありませんが、製薬企業のマーケティングに関与している道義的な責任は少なくないと考えています。

 加えて、額が問題だと思います。年間に総額で1000万円程度を得ている医師は、少なくとも100回以上は講演を行っていることになります。そのような状態で、果たして日常診療がちゃんとできるのかという疑問を持ってしまいます。特に、大学病院でトップの教授が製薬会社の講演会にばかり出ていると、教室、診療科のモラルが低下する可能性があるように感じています。結果的に、医療ミスなども増えるのではないでしょうか。このように、あまりに多額の謝礼が支払われている場合、それが果たして倫理的に適切か検証するためにも、「透明化」しておくことが必要だと思います。

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