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製薬会社から謝礼金受領の医師リスト公開…年264億円、厚労省の審議会委員53人も

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――日本でも製薬会社の資金提供が問題になっているのでしょうか。

尾崎 実際に、日本でも降圧剤をめぐって論文不正が行われ、刑事事件となった問題もあります。14年にはノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」をめぐる医師臨床試験で捏造があったとして、東京地検に同社の社員が逮捕される事件が起きました。結果的に薬事法違反には当たらないと判断され、一審、二審とも無罪となりましたが(検察側が上告)、裁判の過程では製薬会社が自社に有利になるように論文制作に深くかかわっていたことが明らかになりました。

 私たちは、製薬企業による寄付や、それによって行われる研究自体を否定しているわけではありません。しかし、国民の目に触れないところで製薬会社と医療者が自らの利益ばかりを追求すれば、その関係性はしばしば腐敗します。これは医療に限ったことでなく、政治の世界などでも共通して見られる構造だと思います。

 その後、製薬会社のプロモーションコードが厳しくなった影響もあり、講師謝金などの提供は減少傾向にあります。しかし、第三者組織を介するなどして、より見えない形になっているだけとも言われています。それを明確に示す例が、「CREATE-X試験」という日本と韓国で行われた臨床試験です。この臨床試験は、中外製薬が販売する「ゼローダ」という抗がん剤を術後再発のリスクが高い乳がん患者に投与することで生存期間が延長することを示しました。その成果は高く評価され、「ニューイングランド医学誌」という臨床医学でもっとも権威がある医学雑誌に掲載されました。

 この試験においては、中外製薬から多額の寄付金が投入されていたにもかかわらず、中外製薬の関与は論文中に一切記載されていません。その資金提供は先端医療研究支援機構と呼ばれる非営利組織を迂回して行われており、一見わかりにくくなっていたのです。私たちは試験にかかわった研究者を追及しましたが、今に至るまで公的な返答はありません。

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