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さんきゅう倉田「税務調査の与太話」

そんなのあり?税務署の“誤った”指導通りに申告→税務調査入り更正処分&追徴課税!

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 法人Aは「いや、指導通りにやったのに、更正するなんてひどいよ。取り消してよ」と、主張しました。ここで法人Aは、派遣労働者への支払いが「外注費である」とは主張しませんでした。「給与であることは認める。でも、更正処分は信義則に反する」と言ったのです。

 税務署側も、前回調査時の指導が誤っていたことは認めました。誤った指導をしておいて過少申告加算税を課するなんて笑ってしまいます、ちなみに、過少申告加算税は申告内容が間違っていたときに課される罰で、課されると納める税金が増えてしまいます。法人Aが異議を唱えたことで過少申告加算税は取り消されましたが、3年分の外注費を給与として処理したときの差額の税金は納めるようにと、税務署は言いました。そのまま双方の主張は対立し、争うこととなります。

 結果から言うと、法人Aは負けてしまいます。過少申告加算税が課されなかった以上、法人Aには経済的な不利益はなく、あくまで本来払うべきものを払うことになっただけでああると判断されたのです。

 平たくいうと、一度「払わなくていいよ」と言われたのに後から「やっぱり払え」と迫られ、「やだ」と言ったけどダメだったわけです。同情すべきところはありますが、仮に更正処分を取り消すと、法人Aは正当な課税を免れることとなり、それは「税の平等の原則」に反します。誤りを認めつつ、適正な課税のためにはやむを得ない処分だったといえます。

 みなさんも、確定申告書作成会場で誤った取り扱いを指導されるかもしれません。会場には、所得税を専門とする職員さん以外に、法人税の担当やアルバイトさんまでいます。概ね、信じて行動していいと思いますが、万が一もあります。誤指導があって、後で文句を言ってもどうにもなりません。みなさん自身が、正しい知識を身につけることが大切です。
(文=さんきゅう倉田/元国税局職員、お笑い芸人)

●さんきゅう倉田
大学卒業後、国税専門官試験を受けて合格し国税庁職員として東京国税局に入庁。法人税の調査などを行った。退職後、NSC東京校に入学し、現在お笑い芸人として活躍中。2017年12月14日、処女作『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)が発売された。

「ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員が社会をサバイバルするために必須の知識のみを厳選。たのしく学べます」

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