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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

就活は頑張ったのに入社直後に失望…職業選択のミスは、なぜ多く起こるのか?

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季

自己分析に客観性を持たせるには第三者の意見を聞くべし

「好きなことを仕事にしたほうが“リア充的な生き方”との風潮が最近強くなり、それを目指す大学生も多いですが、仕事についたら想像とは違う仕事内容だったと辞めてしまう人もいます。どんな仕事でも地道な下積み時代があるわけですが、働き方のイメージが強すぎるとこれを受け入れられないことにもなりかねません。

 さらに、あくまで主観的に決まる趣味などの“好きなこと”が、職業として向いているかどうかは別問題です。もし業務として向いてなければ自身に失望感を抱きますし、その趣味でこれまで通りストレスを解消できなくなれば、ストレスを溜め込みやすくなりますから余計に早期離職のリスクが高まることになるでしょう」(同)

 自己分析は就活においての必須事項だが、それこそが就活の成否の分かれ道。

「就活は自己を客観的に見つめる孤独な戦いだからこそ、自己分析には他者の意見に耳を貸したり、インターンシップなどの就業経験を通じて新たな自分を発見したりして、幅広い見地から職業選択をすべきです。『自分のことは自分が一番よくわかっている』と考える学生もいるかもしれませんが、企業でも人事課が潜在的な能力も勘案して人事配置を決めています。

 他人が自分を評価、査定して職場環境を決定するのが社会人です。それを肝に銘じて、就活の段階から思い込みや偏った情報で職場不適合を起こさないように、セカンドオピニオンやクロスチェックなど多面的に自分を見つめて、第一歩を踏み出してください」(同)

 売り手市場なのだから選ばなければ内定を得るのは難しくはない一方で、就活の段階で入社した後のことまでイメージするのは相変わらず簡単ではない。この3月の時点で内定を「ゴール」と見るか「スタート」と見るかで、社会人としての一歩目をうまく踏み出せるかどうかが決まるといっても過言ではない。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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