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木下隆之「クルマ激辛定食」

レクサスもBMWも…日本の道路にブルー系のクルマが増殖している理由

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レクサスRC・スパークリングメテオメタリック

 先日、街中で見かけた「レクサスRC」に目を奪われ、走り去るまで目で追い続けてしまった。引き寄せられた理由は、ボディカラーが爽やかなブルーだったからだ。典型的なクレパスにあるような青でもなく、どこか淡く、パステルカラーの水色とも違う。キラキラさせたブルーメタリックでもない。見る角度によって軽くも深くもなる。一言で「ブルー」と呼ぶのでは説明できない色合いなのだ。色の前では、筆は無力だ。

 事務所に戻ってインターネットで調べたところ、このボディカラーは「スパークリングメテオメタリック」と呼ばれていることを確認した。RCには11色ものボディカラーが設定されているが、スパークリングメテオメタリックは新色だ。一方、「ヒートブルーコントラストレイヤリング」というブルー系のカラーも設定されている。ブルー系が2色も設定されていることにも驚いた。

 それ以来、ボディカラーが気になって街中を走るブルー系モデルを追いかけてしまう。そうしているうちに、ブルー系のモデルが増殖していることに気がついた。しかも、見る角度によってライトにもディープにも、コロコロとカメレオンのように色味を変えるブルー系が少なくないのである。

 気になると居ても立っても居られない性格ゆえ、レクサスに取材依頼した。レクサスのカラーデザイン担当者から裏をとることができた。「ご推察の通り、昨年はブルー系がトレンドとなっていました。レクサスでもブルー系の新色を発表しました」と言う。

 上記の2色だけでなく、「セレスティアルブルーガラスフレーク」と呼ぶブルー系も追加しているという。ドイツのメルセデスやBMWでも、ブルー系が多い。ブルー系がトレンドなのは、世界的な傾向のようだ。

 さらに世界各社の情報を巡っていると、カラーネーミングに、明確な「ブルー」「レッド」といった、色をストレートに伝える文字が極めて少ないことに気がついた。「スパークリングメテオメタリック」などはその一例だが、はっきりと色味を表さない傾向も各社に共通しているようだ。

 その点についてもレクサスの担当者に問い合わせると、レクサスでの名付けの意味が判明した。色そのものではなく「質感」として訴求するために、あえて色名は付けていないというのだ。スパークリングは高輝度な質感を強調し、メテオで流星をイメージさせている。宇宙や鉱石からイメージを拝借しているという。

 赤、黄色といった原色名でストレートに色を説明するのではなく、輝きや深み、あるいはその奥に込めた宇宙の広がり、人知を超えた自然界の力に思いを込めているのである。いかにもレクサスらしいと思った。

 一方で、ストレートに色を表現しているモデルを発見した。光岡自動車が発表した「ロックスター」は、その名からしてストレートなばかりか、色名もわかりやすさを前面に押し出している。

ロックスター・ロサンゼルスブルー

 ブルーは「ロサンゼルスブルー」であり、ほかにも「シカゴレッド」「ニューヨークブラック」と続く。深みのあるレクサスとは対照的なシンプルな名付けに、おもわず頬が緩んだ。

 ともあれ、レクサスのスパークリングメテオメタリックが牽引するような、華やかなカラーリングが増えることは喜ばしい。海外から帰国すると、日本の道路は地味な色合いに埋め尽くされていることに気づく。白や黒やグレーといった、トーンを抑えた控えめなボディカラーのクルマが多い。少しでも日本が華やかになるように、ブルー系のトレンドは大歓迎である。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員
「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

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