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個人間カーシェアトップのAnycaがSOMPOホールディングスと組んで新会社設立のワケ

文=萩原文博/自動車ライター
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個人間カーシェアトップのAnycaがSOMPOホールディングスと組んで新会社設立のワケの画像4Anycaのユーザは基本的に、スマホのアプリ上でシェア予約を成立させていく(写真:ディー・エヌ・エー提供)

カーリースとカーシェアを“安心・安全”で結び付ける

編集部 もう一方の、「DeNA SOMPO Carlife」のほうは?

DeNA馬場 こちらでは、主にカーリース事業を行います。Anycaは、あくまでもすでに自動車を所有しているオーナーさんにAnycaのサービスに登録してもらい、その自動車を借りたいドライバーさんとオーナーさんとを結び付けるサービスです。一方「DeNA SOMPO Carlife」では、ユーザが自動車を新しく購入するかどうかというタイミングで、リースという選択肢もあることをご提案する、ということですね。

編集部 それは、DeNAがカーリースのための対面ないしウェブ上でのチャンネルを立ち上げて、それを展開していく、ということでしょうか?

DeNA馬場 いえ、イメージしているのは、自動車リースのオーガナイズを我々が手がける、という感じでしょうか。リース事業自体は、SOMPOホールディングスさんの代理店を通じて行います。SOMPOホールディングスさんに限らず一般に保険会社は、当然ながら膨大な顧客データをお持ちなわけです。SOMPOホールディングスさんに関していえば、全商品のうちの半分くらいが損害保険で、そのなかに数多くの自動車保険契約も含まれます。当然ながら、保険契約を結ぶ上で、契約者がどんな自動車にお乗りで、どのような家族構成でどんな年齢の方が主に運転されているか……といったデータを蓄積しておられるわけです。

 それらの契約者が、自動車保険の更新の際にSOMPOホールディングスさんの窓口においでになる。その際に、「こういう自動車の乗り方であれば、今後はカーリースという選択もアリではないですか?」という提案を今後はさせていただける。そして、さらに我々によってリースされたその自動車を、今度はAnyca上でカーシェアに回してもらえれば、「事実上、維持費ゼロ円でリース自動車を利用し続けることも可能だ」といった提案までできるのではないかと考えているわけです。

編集部 自動車メーカーも最近は、自動車購入の仕方として「残価設定ローン」や「個人カーリース」といったようなさまざまな選択肢を用意していますよね。コスモ石油なども最近は、ガソリンスタンドの実店舗においてカーリースを積極的に打ち出しています。

DeNA馬場 そうですね。それはやはりガソリンスタンドにおいて、自動車ユーザと実際の物理的な接点、アクセスがあるという強みがあるからだと思います。そこを我々は、SOMPOホールディングスさんの代理店で行っていこう、というわけです。保険の代理店というのは実際ものすごい数が展開されており、多くの販売員の方がかかわっておられます。そういった方々によってカーリースが提案され、メンテナンスも含めて自分のクルマの世話をしてくれるというのであれば、安心感は高まるのではないか。

 そして、個人間カーシェアリングのAnyca事業の規模もより大きくなり、安心・安全に自分のクルマをカーシェアに出せるという認識が顧客の側にできあがれば、結果としてAnycaユーザも増え、さらにユーザがクルマを所有するコストを抑えることができ、安心して好きなクルマに乗ることができる。そういう世界を目指しています。

個人間カーシェアトップのAnycaがSOMPOホールディングスと組んで新会社設立のワケの画像5Anycaでは、高級車をシェアに出している車両オーナーも多い(写真:ディー・エヌ・エー提供)

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