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すぎもと たかよし「サラリーマン自動車ライターのクルマ業界ナナメ斬り!」

ハスラーやジムニーなどスズキ車のデザインが、本末転倒な他社をあざ笑うかのように自由な理由

文=すぎもとたかよし/サラリーマン自動車ライター

ハスラーやジムニーなどスズキ車のデザインが、本末転倒な他社をあざ笑うかのように自由な理由の画像5スズキ・ハスラー

 いや、もちろんどの車種も決して思いつきでつくっているワケじゃない。それぞれの商品開発ではしっかりコンセプトを掲げ、ブレのない開発を行っているはずだ。その際には「スズキ車らしさ」もまた勘案されているだろう。

 それでも、各車はデザイナーの斬新なアイディアがうまく生かされ、先進さや楽しさ、合理性、機能性などのアピールが純粋に表現されている。その自由さは、まるで他社が自前のフィロソフィに縛られ、結果として魅力のない商品になっているのをあざ笑うかのようである。

 もちろん、デザインフィロソフィを打ち出すこと自体は悪いことじゃない。かつて「日本車には個性がない」と言われ続けた時代があったわけで、じゃあ欧州勢のように統一したデザインにしようと思うのは自然な発想だ。

 けれども、肝心なのはその内容と取り組み方が的確であるか否か。今のところ、唯一マツダだけはいずれもが的確で企業としてのブランディングに成功しているけれど、その他のメーカーは例の「顔」を筆頭に、テーマが理屈先行で本末転倒状態に陥っている。

 デザイナーにとっての幸せがどこにあるのかは「?」だけど、僕らユーザーにとっての幸せは豊かな個性と高い機能を備え、かつ長く愛着を持てるクルマの登場だ。スズキ車を見れば、それは決して難しいことじゃないと思うんだけれど。
(文=すぎもとたかよし/サラリーマン自動車ライター)

すぎもとたかよし/サラリーマン自動車ライター

すぎもとたかよし/サラリーマン自動車ライター

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、クルマも最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。

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