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中谷明彦「クルマの匠(Professional)」

F1ならぬFEが熱い!街のど真ん中を突っ走るモーターレース、日産チームに密着!

文=中谷明彦/レーシングドライバー、自動車評論家
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 FEの特徴は、各チームが同一のマシンとタイヤを使用し、仮設コースゆえ事前テストは行えない。1レース1セットのタイヤしか使えないルールで、仏ミシュラン社がオフィシャルサプライヤーとして一括してタイヤを供給している。市販ラジアルに準じたトレッドパターンを持つ特性のラジアルタイヤで降雨時のウェット状態でも走れるため、F1のようなタイヤ交換作業がない。

 実は昨シーズンまでのマシンはバッテリー容量が不足していて、約50分のレースの途中でピットインし充電済みのマシンに乗り換える(スワップ)という特殊な状況で運営されていたのだが、今季はバッテリー容量が大幅に強化され、またレース方式も周回数を定めた内燃機関車両と同じ規定から45分の時間制に改められ、1カーでスタートからゴールまで競えるわかりやすい運営方式に切り替えられたのだ。

 そんなFEマシンの性能はというとモーターの最高出力が250kW(340HP<馬力>)。385kgのバッテリーを搭載し900kgというシングルシーターのレースカーとしては非常に重い車両重量ながら、0~100km/hの発進加速は2.8秒、最高速度280km/hを可能にするという。

 だがコースやレースラップ、ドライビングスタイルによってバッテリーの持ちが変化するため、チームはそれぞれ独自にマネージメントし、最高速度を決めるギア比(最終減速比)もコースによって使い分けるという。

 香港戦では200kWのパワーで45分を走り切るとしているが、今季から「アタックモード」というオーバーテイクモードが設定され、各ドライバーはコース場に設けられた「アクティベーションゾーン」をマシンでトレースすることにより25kW(34馬力)のパワーアップを得られる仕組みが採用されている。アタックモードが使用されている間はマシンのHalo(ハロ・ドライバーを守る保護装置)に設置されたブルーのLEDが点灯し、そのマシンがアタックモードを使用していることが観客にもわかるようになっている。アタックモードが作動する時間や回数はレースのスタート1時間前に主催者よりチームに伝えられ、チームはそれに応じたバッテリーのマネージメントをただちに計算し決定しなければならない。

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