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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

加熱式たばこ、火気危険物の通常のたばこと同様の規制適用へ…消防法上の扱い議論

文=鷲尾香一/ジャーナリスト
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互換品の安全性確認が課題

 こうした状況を踏まえ消防庁は、加熱式たばこについて、前出3製品を対象に、以下の実験を実施した。

(1)寝たばこを想定した布団類の繊維に対する着火危険の比較実験
(2)ごみ箱への直接廃棄を想定した紙ごみ等に対する着火危険の比較実験
(3)消火不十分を想定した使用直後の加熱式たばこのカートリッジを投入することに対する着火危険の比較実験

 この結果、3つの加熱式たばこには、紙巻たばこにはないさまざまな安全対策が施されており、燃焼を伴わないことから実験では火災は発生せず、「火災発生の危険性は極めて低いことが明らかになった」(消防庁関係者)

 しかし、消防庁では加熱式たばこには製品の規格や統一的な基準は定められていないことや、今後、新製品の発売が予想されること、カートリッジ等の互換品が市場に多く出回っており、これらの安全対策の確認が取れていないことから、「加熱式たばこの使用を現時点で消防法や火災予防条例で定める喫煙規制の対象外と一律で判断することは困難」(消防庁関係者)と結論付けた。その上で、「今後、安全性を確認するための規格や基準などによって客観的な評価が行われる、喫煙規制の適用について判断することが望ましい」(同)としている。

 結局、加熱式たばこの火災に対する危険性は極めて低く、安全対策が取られているものの、正規品以外の互換品の安全性確認が取れないことから、とりあえずは紙巻たばこと同様の規制を適用するという“玉虫色”の結論とした。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

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17:30更新
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