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短期集中連載「平成30余年のテレビドラマ史」第1回

NHKの“ルール破り”『いだてん』…源流は宮崎あおい『篤姫』の異端児プロデューサーか

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『NHK大河ドラマ・ストーリー 篤姫』(発売:NHK)

2008年『篤姫』のプロデューサー佐野元彦がNHK大河を変えた

――大河ドラマがそのように変化してきたのはなぜでしょうか?

吉之助 やっぱり、プロデューサーをはじめとする制作側の力ではないかと思いますね。NHKの中に、新しいものを作ろうという意識を持っている人が多かった。時がたつにしたがって脚本家が書くホンも変わっていくし、作り手もどんどん変わってくる。『龍馬伝』の監督(演出)をした大友啓史さんなんかその筆頭。NHKでは『ハゲタカ』(2007年)や『白洲次郎』(2009年)などのドラマ、NHK退職後は映画『るろうに剣心』シリーズ(2012〜2014年)、『3月のライオン』(2017年)などを手がけた方ですが、この大友さんって、かなり破天荒な人なんです(笑)。いや、いい意味でなんですけど、本当に大変な人すぎてNHKでも周りの皆が手を焼いていたのですが、そういう“異端児”が生まれるのがNHKのいいところ。プロデューサーの中にも、変わったことをしようとしたり、先進性があるというか、そういう人が実はものすごく多いんですよ。

中町教授 吉川邦夫さん(『真田丸』制作統括)、吉川幸司さん(『新選組!』製作総指揮)、そして佐野元彦さん(『篤姫』制作総指揮)なんかも、戦いを挑んでいった感がありますよね。佐野さんは『篤姫』のあとに朝ドラの『あさが来た』(2015年、主演・波瑠)や『眩(くらら)~北斎の娘~』(2017年、主演・宮﨑あおい)も手がけています。

吉之助 宮崎あおいちゃんの『眩(くらら)~北斎の娘~』! あのドラマはほんとにすごかった。名作です。かなり話題になりましたよね?

中町教授 文化庁芸術祭での大賞受賞をはじめ、いろんな賞を受賞しましたね。脚本が大森美香さんで、宮﨑あおいさんが絵師である北斎の娘を演じるのですが、「うまくなりてえなぁ……」とつぶやく表情がとってもよかった。北斎の世界、北斎のアトリエを中心に描いているので、ドラマ自体の映像の「色」の出し方もきれいだし、セットがしっかり作り込んであって奥行きがあって、贅沢なドラマでした。4Kドラマとして制作されました。

吉之助 本当にあの時代に入り込んでしまったような気持ちになれて、時代劇によくある“作られた感”がまったくしなかった。北斎は本当にこういう生活をしていたのかなと思うような美術でしたよね。本当にすごかった。単発ドラマのためにあのセットを作ることができるのが、さすがNHKならでは!

中町教授 少なくとも、民放ドラマではなかなかできないレベルですよね。NHKは伝統的に、ドラマにちゃんとお金や人材を注いで挑戦ができている放送局だと思います。
(構成=白井月子)

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