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武神健之「優良健康文化をつくるために」

GW明けに五月病にならないための過ごし方…4月にためた“心身の不調”の解消法

文=武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事

高過ぎる期待はストレスに

 新年度が始まると、多くの人は気持ちを新たにし、自分自身に期待をかけます。外国語教材が1年のうちもっともよく売れるのは、この時期だともいいます。お稽古事や自己研鑽は、思った通りにうまくいけばいいのですが、うまくいかない場合もあります。そのときに、がんばることをすぐに諦められる人はいいのですが、自分はがんばりが足りないからもっとがんばらなければいけないと考えてしまうと、その自分への高すぎる期待が、自分をもっと追い詰めてしまうこともあります。

 このように、周囲からはストレスがなさそうにみえる人でも、自分への期待が高すぎるためにストレスを生じさせてしまい、さらに自分で自分を追い詰めて不調になる人もいるのです。

 また、新年度の期待が自分ではなく周囲の人に向かってしまう人もいます。自分へ高い期待をかけるのでなく、周囲に勝手に高い期待をかけてしまうのです。

 そのような人は、新年度だからと、当然のように周囲(職場のチームなど)にがんばりを期待します。しかし、新生活にあたり、今そこまでがんばりたいのは、実は自分だけということもあるのです。周囲の同僚にとっては、奥さんが働き始めた時期であったり、お子さんが難しい時期を迎えていたり、親の介護などの問題があったりと、仕事よりもほかに優先順位が高いものがあるかもしれません。

 今、部下や同僚は、自分と同じような働き方や結果へのコミットメントを期待されても、高すぎる期待には応えられない場合もあるのです。こうしたことが想像できない独りよがりな考え方は、特にただでさえ周囲の人の事情を把握できていないような新年度の新しい環境下では、人間関係のストレスにつながりやすく危険です。

五月病予防のために4月のうちからできること

 五月病にならないためには、まず4月の過ごし方で以下の2点を注意をしてください。

 1つめは、4月はストイックに仕事一本の生活をするのではなく、なんでも話せる気心許せる人たちとの交流(飲み会や遊び)を保つことです。

武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事

武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事

医学博士、産業医、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。20以上のグローバル企業等で年間1000件、通算1万件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を行い、働く人のココロとカラダの健康管理をサポートしている。著書に『職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書―上司のための「みる・きく・はなす」技術 』(きずな出版)、『不安やストレスに悩まされない人が身につけている7つの習慣 』(産学社)、共著に『産業医・労働安全衛生担当者のためのストレスチェック制度対策まるわかり』(中外医学社)などがある

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