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ディズニーR、混雑感増しても顧客満足度急上昇の理由…再値上げor変動価格制導入に注目

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

 35周年イベントが業績と顧客満足度の向上につながった。しかし、その魔法も今期は解ける。オリエンタルランドは、今期の入園者数は前期比7.9%減の3000万人、入園者1人当たりの売上高は1.5%減の1万1640円と予想している。35周年イベントが終わった反動で大きく落ち込む可能性が高い。

 オリエンタルランドの今期の業績予想は、売上高が前期比8.8%減の4792億円、営業利益は28.1%減の929億円とした。純利益は27.7%減の653億円を見込む。

 今期は35周年イベントの効果がなくなるため、顧客満足度の低下も予想される。それに関連して焦点となるのが、消費増税への対応だ。主力の1日券の値上げは18年まで2年連続で見送っているが、今年10月に実施される消費税率引き上げと同時に値上げするとの見方がある。その際に単純な値上げを実施すれば、顧客満足度の低下は避けられない。

 そこで注目されているのが「変動価格制」の導入だ。変動価格制を導入し、繁忙期の価格を高く、閑散期は低く設定することで需要変動を平準化することができる。

 ライバルのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、今年1月から変動価格制を導入した。導入後の大人1日券の価格を見てみると、閑散期は導入前より安く、連休などの繁忙期は高く設定していることがわかる。ただ、値下げ幅より値上げ幅のほうが大きく、全体では値上げの色が濃い。いずれにせよ、価格帯の引き上げと需要変動の平準化の2つを実現できる施策として関心が集まっている。

 TDRでも変動価格制を導入することが十分考えられる。変動価格制は海外のテーマパークでは一般的となっている。変動価格制を導入した海外のテーマパークやUSJの動向を踏まえて、オリエンタルランドは導入の可否を判断することになりそうだ。

 顧客満足度を向上させるには、変動価格制の導入以外では、やはりパークの魅力向上に尽きるだろう。そのことは35周年イベントが証明した。

 オリエンタルランドはパークの魅力を向上させるため、まずは今年7月に約180億円かけて新アトラクション「ソアリン」をTDSに開設する。20年春には約750億円投じて「美女と野獣」をテーマとする新エリアをTDLに開業する予定だ。22年度には約2500億円投資しTDSの面積を約2割広げて「アナと雪の女王」などをテーマにした新エリアを開設する。こういった施策でパークの魅力を高め、顧客満足度も高めたい考えだ。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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