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村井英一「お金の健康法」

iDeCo等の積立投資、リスク低減効果なく、リターン少ない?それでも勧める理由

文=村井英一/家計の診断・相談室、ファイナンシャル・プランナー
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 これは、分散投資によるリスクの低減とはまったく意味合いが違います。分散投資では、投資先のそれぞれが異なる動きをすることで、リターンを保ちながらリスクが低減する効果があります。それに対して、積立投資の投資先は同じ銘柄ですので、このような効果はありません。リターンを減らすことでリスクを下げているだけで、早い話「投資する金額を減らしている」ということです。

 ドルコスト平均法の「購入の平均単価が低くなる」効果も、実は微妙です。相場が上がったり下がったりを繰り返している場合は、毎月一定の金額で買い付けるドルコスト平均法が有利です。しかし、一貫して上昇や下落が続く相場では、毎月一定の株数(口数)を購入したほうが有利になる場合もあり、必ずしもドルコスト平均法が有利とは言えません。

それでも積立投資のメリットは

 こうして見てくると、積立投資によるリスク低減効果はありません。今後の株価の動きを見通すことができるのでなければ、投資するベストのタイミングは“今”となるわけです。株式が上昇している場合には、毎月少しずつ買っていくよりは、できるだけ早く買ったほうが利益は大きくなります。積立投資では利益を逃してしまいます。

 しかし、それでも私は積立投資を勧めたいと思います。株価が上昇したときに利益を逃してしまう後悔と、株価が下落した際の損失による後悔では、後者のほうが大きいのが常だからです。

 さらに、平均投資期間が短くなることによるリスクの低下もメリットと考えたいです。投資金額を少なくすれば、同じ効果が得られますが、受け取り方は違います。100万円のうち半分だけを投資して、それが半値になった場合、資金全体での下落率は25%です。しかし、ほとんどの人は「50万円が半分になってしまった」と思うものです。投資家にとっては、投資する金額こそがすべてですので、その金額でのリスクを減らすことが大切です。
(文=村井英一/家計の診断・相談室、ファイナンシャル・プランナー)

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17:30更新
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