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アメリカ、私立大学の学費は年700万円…莫大な医療費や居住費がかかる国の正体

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ハーバード大学(「Getty Images」より)

 ドナルド・トランプ米大統領が2017年11月、アメリカの永住権の抽選プログラムの撤廃を求める方針を示しました。一方、昨年11月に日本政府は、外国人の「単純労働者に対する労働ビザ発給」を行う方針を示しました。

 アメリカでビザの規制を厳しくしている一方、日本はビザの規制緩和と逆行しているように思われた方もいるかもしれませんが、そうではありません。

 アメリカの永住権の抽選プログラムは、誰でも、たとえば日本からでも自由に応募できます。アメリカは、労働ビザでも取得するのは大変なのに、当選さえすれば、世界的にも超難関といわれているアメリカの永住権、通称「グリーンカード」を取得し、すぐにでもアメリカに渡り、生活を始めることができるという制度です。そんな無茶苦茶なプログラムが今もなお、アメリカには存在しています。

 トランプ大統領の意図は、抽選に受かりさえすれば、テロリストでさえもアメリカに永住できるという懸念を払拭するために、この制度は廃止したいというものです。今の時代に即して考えると、もっともだと思います。

 実は、このプログラムはアメリカに労働力が必要だった時代の名残です。特に、アイルランド移民を受け入れるための政策だったと、アメリカ在住の友人に聞いたことがあります。今の時代にはそぐわない制度でもあるのです。

 僕はロサンゼルスに在住していたことがあるのですが、アメリカに住みたいと願って抽選に応募し、当選してアメリカにやって来たという日本人の方々にも結構お会いしました。しかし、実際にアメリカに住んでみて、理想と現実のギャップに悩んだ末に帰国した方々も多いのです。

実際に居住して仕事をすることの難しさ

 読者の方々のなかには、ハワイが大好きで毎年必ず訪れるという方もいるかと思います。ホノルル空港に降り立った途端、みんな笑顔で出迎えてくれますし、タクシーの運転手は陽気で、ホテルやコンドミニアムの受付は嬉しそうに「アロハ」と出迎えてくれます。行きつけのレストランに行けば、「また来てくれたのね。嬉しいわ」とハグまでしてくれます。

 そんなハワイに住みたくて、移住したとしましょう。毎回、ハワイを訪れるたびに必ず訪れる行きつけのレストランのオーナーは、「ハワイに住めよ!ここで働くといいよ」と、いつも冗談っぽく話してくれていた、友人のような関係です。笑顔でレストランに入り、いつも通り店員とハグをし、「ここで働きたいんだ」と伝え、オーナーを呼んでもらいます。自分の英語も上達し、最近はオーナーに冗談を言えるようにもなり、大笑いしてくれるくらいのレベルになっていたので、自信を深めていました。

 しかし、いつもすぐに飛んでくるオーナーが、仕事が忙しいのかなかなかやって来ません。不思議に思っていると、やっとオーナーがやって来て、早口で何かを話し始めます。「あれ?おかしい、言っていることがよくわからない」と困惑していると、オーナーは困った顔をして、「残念だが、あなたの英語力では雇えない」と厳しい顔で言われます。

 これが現実です。あなたを客として扱っていた時は、オーナーも店員もあなたの英語力に合わせてくれていたし、お金をもらうお客だからこそ、最大のもてなしをしていただけだったのです。

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