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池上彰氏の取材に立ち会い、「不勉強」と「決めつけ」に唖然…テレ東特番の収録で

文=明石昇二郎/ルポライター
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大変良質な番組だった『TVタックル』

『TVタックル』の収録は3月6日、東京・六本木のテレビ朝日で行なわれた。スタジオ収録は、

「小嶋さんは(国会での参考人招致で)激怒していたけど、なんで怒ったんですか?」

というビートたけし氏の質問で幕を開ける。小嶋氏は、

「(国土交通省指定の検査機関が)ダメなものに合格証(検査済証)を出していた。A(姉歯)建築士は(建築前に実施する)確認(確認済証)までは偽装をしていますけれども、(建物の完成後に行なう最後の)検査済証は誰も偽装していません」

と答える。当時の建築確認が“ザル審査”であった実態を、小嶋氏がマスメディアの場で語るのは、これが初めてのことだった。このやり取りをスタジオで見ていた筆者は、いきなりコトの本質へと切り込み、冒頭から重要な証言を引き出してしまうビートたけし氏の“インタビュアー”としての才覚に感服した。皆が「なぜ?」と思っているところにこそ、本質を見極めるための“手がかり”が潜んでいるものである。

 国会で小嶋氏が、

「国交省もいい加減にしてほしいですね、まったく!」

と激怒したシーンはテレビで繰り返し放送されたので、ご記憶の方も多いと思うが、小嶋氏が国交省に対して怒ったのは、国交省が「ヒューザーが手掛けた案件」として国会に提出した資料の中に、ヒューザーとはまったく関係のないホテルの名前まで含まれていたからなのである。この事実を、いったいどれだけの人が知っているだろうか。

 スタジオで小嶋氏は、こうしたことまできちんと説明していたのだが、残念なことに実際の放送ではカットされていた。しかし、ビートたけし氏をはじめ、毒舌で知られるタレントの大竹まこと氏や東国原英夫氏も皆、小嶋氏に同情的な発言に終始。なにしろ出演者が皆、小嶋氏に優しいのである。

 そんなわけで『TVタックル』は、小嶋氏に対する誤解を解き、不名誉を晴らすきっかけともなる、大変良質な番組に仕上がっていた。

「不勉強」極まりない池上

 一方、『改元ライブ』のほうは、スタジオ収録ではなく、小嶋氏の仕事場を池上氏が訪問するかたちで、4月21日に収録が行なわれた。小嶋氏は、著名なジャーナリストである池上氏自らがわざわざ訪ねて来てくれることに、大変期待を抱いていた。番組スタッフとの事前打ち合わせの際には、池上氏にも読んでもらえたらと、自著をスタッフに預けていた。しかし、その期待は収録当日、無惨にも打ち砕かれる。

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