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『インハンド』に医師も驚く医学情報…“曖昧な”ドーピング基準とアスリートの果てなき戦い

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『インハンド』公式サイトより

 山下智久が主演を務める連続テレビドラマ『インハンド』(TBS系)も後半に入りました。内閣官房の正式アドバイザーとなった紐倉博士(山下)と高家春馬医師(濱田岳)。クールな紐倉博士と、コミカルな高家の温度差が強烈になってきました。

 濱田の一人芝居ともいえる演技が、このドラマの見どころともいえます。思わず吹き出す場面が多くあり、私のお楽しみポイントはここが一番になってきました。陸上選手の野桐俊(清原翔)に「うんち」のサインを書かれ、「くそっ」と悪態をつくところも、アドリブによる彼なりのこだわりでしょうか。

 もともとひきこもりだった紐倉博士は、第1話の頃には官僚関係の組織で働けるとは思えませんでしたが、後半に入り徐々に変化を見せています。第5話のエボラに関しては、医学的には突っ込みどころ満載の映像が連発でしたが、同僚だった入谷廻(松下優也)の死を乗り越えたことで、第6話からは人との交流を再開したようにも取れます。野桐選手とも友情が芽生えるなど、明らかに彼の人生が前進し始めた感じを物語っています。

マニュアルはあるが、曖昧なドーピングの基準

 さて、整形外科医・スポーツ医を専門としている私は、日本医学の最先端の講義を受ける機会が多々ありますが、「遺伝子ドーピング」は耳にしたことがありませんでした。我々スポーツ医は、アスリートに対する投薬の知識は常に押さえておかないといけません。知らずに処方してしまって選手がドーピング検査に引っかかってしまえば、選手の人生が変わってしまうわけですから、神経質になって当然です。ただ、喘息の治療などで使う薬に関しては、きちんと申請する手順が決まっており、日本アンチ・ドーピング機構からは医師のためのマニュアルも配布されています。

 紐倉博士は「ドーピングしちゃいけないの? なんとも曖昧だ」と語っていましたが、アメリカでは微弱電流のヘッドホン(エビデンスはまだありません)によって、脳を疲れさせないようにしてトレーニングを継続可能にしてしまうという手法も登場しています。これについては、「脳ドーピングではないか」という意見まで出てきており、“曖昧”以外の何物でもありません。最近では再生医療とドーピングの境界線も話題になります。

 ドラマでは、野桐選手の貧血治療の際に遺伝子ドーピングが行われたのではないか、との疑惑が浮上する設定でした。

 スポーツ貧血に関しては、ここ数年、アスリートの鉄剤使用による副作用も起きており、問題になっていました。

 鉄は赤血球に含まれるヘモグロビンをつくるために必要であり、不足すると貧血に陥ります。貧血はアスリートの内科的疾患としては最多です。鉄不足になると、ミトコンドリアでのATP産生過程が制限され易疲労になったり、好中球ミエロペルオキシダーゼ活性が低下し易感染・あるいは治りにくい、といった症状が出てくるので、結果、鉄不足はパフォーマンスを落とすのです。

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