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ZOZO離れ、本格化はこれからか…PB事業が125億円赤字、安物ブランド化に反感も

文=A4studio
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 ただ、世の中で“プチプラ”の人気が上昇してくると、ZOZOTOWNにも若者好みの安価なブランドの出店が目立つようになりました。そこにスマートフォンの普及が重なり、誰でも手軽に買い物ができる時代が来たことで、ZOZOTOWNは台風のように拡大していったのでしょう。『ZOZOTOWNを見れば、ほとんどのブランドがチェックできる』という評価を獲得したということですね。

 ところが最近は、タイムセールや○%オフなどと安さを前面に押し出しているのが目についてしまい、その安っぽい雰囲気は考えものかもしれません。ZOZOARIGATOも、ZOZOTOWNに初めて会員登録した人は最初の1カ月だけ割引率が10%から30%に上がり、高価格帯のブランドで買い物をするのなら効果は絶大なのですが、そもそもZOZOTOWNのユーザーは、その手のブランドを欲しがるほどファッションが好きなのかという疑問もあります」(同)

 森田氏いわく、ZOZOTOWNの人気アイテムランキングでは、ZOZOTOWNでしか見かけたことのないような安いブランドも上位に来ているとのこと。こうした状況が続けば、ある程度の価格帯以上のブランドは今後、ZOZOTOWNに出店する旨みを感じられなくなるだろう。もしかすると“ZOZO離れ”は、ここからが本番なのかもしれない。

 そしてZOZOは、昨年1月から展開中のプライベートブランド「ZOZO」が125億円の大赤字という別の問題も抱えている。これについて、森田氏はどう捉えるのか。

「ユーザーに『ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)』と名づけたボディースーツを配布し、その採寸データを活用すれば自分に合ったサイズの商品をオーダーメイドできる、というのが『ZOZO』のウリです。

 ですが私自身、雑誌の特集で男性の方に『ZOZO』のデニムを穿いてもらう企画を担当したものの、現場では、ZOZOSUITで正確に身体を測るのは大変だという話になりましたね。私も自分用に注文したデニムはウエストがガバガバで、結局は返品してしまいました。先日もパーカやチノパンが『ZOZO』の新商品として発売されましたが、最初は目新しさで飛びつくユーザーがいても、『これは微妙だ』と一度でも思われてしまったら、それきりリピートはないでしょう」(同)

 最後に、これらの話を踏まえて、ZOZOの5~10年後の未来を森田氏に占ってもらった。

「ネット通販の快適さにユーザーが慣れている限り、ZOZOTOWNはなくならないと思います。サイトの閲覧数が多いのも事実ですし、ZOZOARIGATOで撤退したブランドとは対照的に、ZOZOTOWNが消えてしまうことで困るブランドだって出てくるはずです。

 もっとも、現状のままでは、さらなる爆発的な成長は見込めないでしょう。ファッション業界では話題性も必要だとはいえ、あまりにも尖りすぎてしまうとユーザーがついてこられなくなるのが難しいところ。前澤社長がプライベートであれこれと話題を提供しているのも、ZOZOにとってはひとつの戦略なのかもしれませんが、それが洋服の本質的な部分に還元されないようでは、企業イメージの低下は避けられません。ZOZO独自で何かを行うよりも、他のブランドと協調していくべきなのではないでしょうか」(同)

 ZOZOARIGATOにZOZOSUIT、さらに振り返れば“ツケ払い”など、ずっと大胆な施策で世間の関心を集めてきたZOZO。“ZOZO離れ”という評価をはねのけるために、次はどのような策を打ってくるのだろうか。
(文=A4studio)

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