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山崎将志「AIとノー残業時代の働き方」

生存率5%の起業、経験者だからわかる「失敗しない方法」…会社を辞める前にすべきこと

文=山崎将志/ビジネスコンサルタント
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「恐怖クラブへようこそ」

 私はハレル氏のような生死にかかわる経験はしていませんが、事業を起こした後、それを拡大していく過程で、さまざまな恐怖が訪れることを身を持って体験しています。彼は起業の道に入ることを「恐怖クラブへようこそ」という言い方をしていますが、決して大げさな表現ではないと私は思います。

 しかし、なぜ恐怖クラブであることがわかっているにもかかわらず、起業家は自らその道を選び、それを続け、さらには他の人にも恐怖クラブへの入会を勧めるのでしょうか。

 それは、それを補って余りある楽しいことがあるからです。何日も寝付けないほどの恐怖の体験も、脳みそをフル回転させて解決策を考え、適切な人の力を借りながら行動することで事態はプラスの方向に進んでいきます。そうするとこの経験が自分の糧になり、事業家として強くなります。同じ過ちを繰り返さないよう、リスクマネジメントの能力が身につくだけでなく、怖れに対して耐える力、耐性ができてきます。大なり小なり、修羅場を潜り抜けてきた経験が、起業家を強くするのです。

 先ほど新規創業した会社は1年後には半分になり、3年後には3割になると言いましたが、起業家ワールドから退出する理由の多くが、この恐怖心を克服することができなかったことにあると、私は思います。

 そして、その次の理由が、そもそも最初に考えた商品やサービスがお客さんになると考えていた人たちに受け入れられるものではなかった、つまりどうやっても売れない商品・サービスだったというものです。

 事業家としての経験を積んだ人であれば、最初の検討段階でモノになるかどうかはすぐに判断できます。検討段階でモノになると思っても、実際やってみるとうまくいかないことも多くありますが、それでも修正し、売れるものに変えていくこともできます。

 しかし、起業して最初に手掛けるビジネスは失敗しないほうがいいに決まっています。ただでさえ少ない資金が尽きてしまうと、リカバリーするのに相当の時間がかかります。場合によっては再起不能に陥ってしまうことでしょう。

 ですから、ここで私は最初のビジネスを失敗しない方法についてお話したいと思います。ほとんどの起業家は今勤めている会社を辞めて創業すると思います。これからお話しする方法は、会社を辞める前にやる必要があることです。ここ最近は副業を許可する会社が増えていますので、それも後押しになるとは思います。