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天丼「てんや」他社参入ラッシュでも“無敵の強さ”の秘密…圧倒的な商品開発力の裏側

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てんやのサンキュー天丼(「Wikipedia」より/Ocdp)

てんや」のひとり勝ちだった天丼ファストフード市場に、フジオフードシステムの「天麩羅 えびのや」、SRSホールディングスの「さん天」、セブン&アイ・フードシステムズの「まん天丼」など、大手外食チェーンが続々と参入している。

 なぜ今、天丼市場に参入が相次いでいるのか。迎え撃つ、てんやの強さの秘密とは。フードサービスジャーナリストの千葉哲幸氏に話を聞いた。

天丼は飲食業界のブルーオーシャン?


 安価な天丼チェーンといえば、てんや。この一強を崩すべく、関西を中心に展開するえびのや、全国43店舗のさん天、関東3店舗のまん天丼などが2010年頃から新規参入する一方で、当のてんやは国内外230店舗と業界トップをひた走っている。

 そもそも、なぜ天丼チェーンに新規参入が増えているのだろうか。その背景について、千葉氏はこう語る。

「『ポートフォリオ経営』といって、飲食業界は同じ企業でもさまざまなブランドや事業を展開することが求められています。てんやは06年にファミリーレストランの『ロイヤルホスト』などを展開するロイヤルホールディングス(HD)の傘下になっていますが、これは事業のバランス的にロイヤルHDがバラエティに富んだ業態展開が必要と考えていたからです」(千葉氏)

 飲食業界では、さまざまな業態のブランドを取り込むことで生き残りが図られているようだ。

「新規参入している企業も、このトレンドに従って天丼チェーンに乗り出しているのではないでしょうか。たくさんの人々にとってなじみがあり、1000円以内の低価格で提供できる業種で、大きなライバルはてんやぐらい。そうであれば、新規参入して成功する可能性がありそうに見えるのかもしれません」(同)

 天丼は調理技術の機械化が進んでおり、職人不在でも安定したクオリティを保つことができる。このようなことが、この傾向に拍車をかけているという。

天丼市場でてんやが圧倒的に強い理由


「飲食業界の最後のフロンティア」と言わんばかりに天丼チェーンの参入が相次いでいるわけだが、「てんや一強は揺るがない」と千葉氏は語る。

「やはり、この分野で先行しているてんやは強い。てんやは調理機器を開発したことで天丼ファストフードの領域を切り拓いて圧倒的な強さを誇っていますが、強みはそれだけではありません」(同)

 てんやの強さの秘訣は日本人の味覚を研究した上での商品開発力だと、千葉氏は言う。

「てんやは『旬を理解できるのは50歳以上』いう発想に基づき、旬の食材を使った商品を販売しています。また、旬とは四季ではなく1.5カ月サイクルで変わるということで、それに沿ったプロモーションを行っています。さらに、若者向けには『とり天丼』などのガッツリ系メニューも揃えている。天丼という狭いカテゴリーでありながら、その発想は柔軟で開発力に富んでいるといえるでしょう」(同)

 てんやは創業から約1年後に浅草へ本社を移転している。浅草といえば老舗の天丼屋さんが多い場所だ。そこでメニュー構成などを研究したのではないかと、千葉氏は予想する。

「もともと研究熱心だったてんやにロイヤルHDの資金や開発力が備わり、若い世代と旬のわかる中高年世代という両輪への訴求ができている。このようなマーケティング上のバランス感覚が、てんやの強さを支えています」(同)

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