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午堂登紀雄「Drivin’ Your Life」

1億円稼ぐ子どもの育て方…お受験で高偏差値の学校に行っても、将来役に立たない

文=午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役
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「どう学ぶか」が問われる時代

 自分の子が社会に出て未知の問題や状況に直面したとき、それまで自分が学んできた知識やスキルをフル動員して統合・応用し、今まで使ったことのない方法を編み出して解決できるようにならなければなりません。

 なぜなら、子どもが成人する頃には世の中がどうなっていて、どんなスキルや知識が要求されるようになっているかは、誰にもわからないからです。

 しかし、複雑かつ前例のない問題を解決し価値を創造できる知的基盤があれば、どのような時代環境が来たとしても力強く生きていくことができます。たとえば多くの評論家は「AIが職を奪う」などと脅威論を語りますが、逆にAIを使いこなせる人間になれば、私たちの生活はもっと豊かになるでしょう。

 その際、何を勉強してきたかよりも、「どう」学んできたかが試されます。もちろん、知識やスキルは問題解決の助けにはなりますが、環境が変われば使い物にならなくなることもある。それに、知識は必要に応じて適宜獲得することができます。なのに知識詰め込み一辺倒の学び方、テストで正答を出すだけの学び方しかしてこなかったら、得てきた知識やスキルを統合・応用し、未知の問題を解決する力は養われないでしょう。

 本人が望むのならともかく、親や周囲がガリ勉させて得た進学実績など、人生全体で考えればほとんど価値はなく、ガリ勉しなくても進学できるような根本的な能力の獲得のほうが重要だと私は考えています。

 特に東京大学のようなトップ校や欧米の一流校ほど、深く考え、複雑な文脈を理解し、知識を横断的に活用する思考力が問われます。そして海外の名門小中校の授業の進め方を調べてみると、自由に発想し、知的好奇心を持って課題を発見し、クリエイティブな方法で探求・解決し、それを実社会で表現・実現する経験を積ませています。

 そうした高度な思考力だけでなく、学外での実績(起業や出版、世界的なコンテストなどへの出場経験)を持つスーパー高校生がしのぎを削っているのが欧米の名門校です。そのため、ハーバード大学やスタンフォード大学など名門校でのプロジェクトが、そのまま事業として立ち上がることがよくあるのです。

 つまり、人がもともと持っているイノベイティブでクリエイティブな能力を引き出すには、自分が興味を持ったテーマに対し自ら問いを立て、文系・理系は関係なく、分野横断的なアプローチで探求する経験が必要です。

 しかし、日本の公教育ではこのような姿勢は否定されます。問いを与えられ答えが存在しますから、疑問を持つとか、正解ではなく最適な打ち手を編み出すような経験を積むことができません。だからこそ、親は学校システムの限界を知り、その不足を家庭教育で補う必要があります。
(文=午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役)

【参考書籍】
『1億稼ぐ子どもの育て方』(主婦の友社)

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