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子どもの「将来就きたい職業」、20年前と比較したら興味深い現象が見えてきた

文=山田稔/ジャーナリスト

女児のトップは20年連続で「ケーキ屋・パン屋」

 次に、女の子の就きたい職業ランキングトップ10を見てみよう。

【2019年】
(1)ケーキ屋・パン屋 26.7%
(2)芸能人・歌手・モデル 9.0%
(3)花屋 6.2%
(4)看護師 5.6%
(5)保育士 5.0%
(6)アイスクリーム屋 4.6%
(7)教員 4.4%
(8)医師 4.3%
(9)美容師 4.2%
(10)警察官 3.0%

【1999年】
(1)ケーキ屋・パン屋 22.9%
(2)花屋 20.7%
(3)看護師 13.0%
(4)教員 8.5%
(5)保育士 4.2%
(6)芸能人・歌手・モデル 3.3%
(7)医師 2.9%
(8)音楽講師 2.7%
(9)自営業 2.5%
(10)キャビンアテンダント 1.5%

 1位の「ケーキ屋・パン屋」は21年連続でトップ。20年前よりも3.8ポイント上昇している。「アイスクリーム屋」も過去最高の6位になり、スイーツ系の強さが際立つ。

「芸能人・歌手・モデル」は8年連続で2位を守る。「花屋」「看護師」は、20年前は「パン屋・ケーキ屋」とともにトップ3に入っていたが、「芸能人」に抜かれそれぞれ3位と4位に後退。

 1999年にトップ10に入っていた「音楽講師」「キャビンアテンダント」「自営業」は2019年は圏外に転落した。「自営業」は14位に踏みとどまっているが、「音楽講師」と「キャビンアテンダント」は20位にも入らなかった。歌やピアノの先生、キャビンアテンダントに憧れる女の子が激減しているのは意外だ。

 男児不動のトップである「スポーツ選手」は女児では12位(2.2%)。内訳を見ると、「体操・新体操」23.3%、「スケート(フィギュアなど)」20.9%、「サッカー」16.3%の順である。華やかな競技が上位だが、サッカーは女児にも人気があることがわかる。

「親が就かせたい職業」は、男児は公務員、女児は看護師

 親の希望も調べている。男児、女児別のトップ5は次の通り。

【男児】
(1)公務員 18.0%
(2)スポーツ選手 9.5%
(3)会社員 8.9%
(4)医師 7.0%
(5)警察官 6.0%

【女児】
(1)看護師 18.9%
(2)公務員 12.4%
(3)薬剤師 8.7%
(4)医師 7.5%
(5)会社員 6.0%

 男児、女児共に堅い職業が多く、格差社会の中にあって堅実な生活を求める親の気持ちが反映されている。男児でトップの「公務員」は、ほぼ毎年1位になっている(2009年だけ2位)。3位の「会社員」と6位の「研究者」(5.2%)は、いずれも過去最高順位となった。

 女児は1位の「看護師」、3位の「薬剤師」、4位の「医師」と医療系が上位を独占。専門知識や資格を持って自分の力で生きていってほしいとの切実な願いが感じられる。

 20年前のアンケートに答えた子どもたちは、26~27歳だ。高校や大学を卒業して大半は社会に出て活躍しているのだろう。そのなかで、子どもの頃の夢をかなえられた若者はいったいどれだけいるのだろうか。そんな追跡調査もぜひ行ってほしいものである。
(文=山田稔/ジャーナリスト)

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