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渡辺陽一郎「いちばん詳しい『人気の新車』完全ガイドシリーズ」

日産デイズ&三菱eKシリーズがスズキ・ワゴンRに“劣る点”とは

文=渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

今後のモデルチェンジ予想

 現行デイズeKシリーズは19年3月に発売されたので、当分の間は大きな変更を受けません。ただし、特別仕様車は設定されるでしょう。また、さらに背の高いボディとスライドドアを備えたデイズルークス&eKスペースは20年に登場すると思われます。

最近の販売状況と安く買うための商談方法

 デイズは日産、eKシリーズは三菱の主力車種です。ディーラーの店舗数は、日産が約2100カ所、三菱が約460カ所ですから、販売台数はデイズが多いです。 購入時には、ワゴンRとムーヴを相手に値引き額や下取り車の売却額を競わせると良いでしょう。ディーラーローンを使う場合は、ライバル車と条件を合わせて、金利や月々の支払い額も比べましょう。

リセールバリュー/数年後に売却するときの価値

 設計が新しく、緊急自動ブレーキや運転支援機能も充実しているので、好条件で売却できるでしょう。3年後の売却額は新車時の50%前後です。eKクロスがデイズとは違うフロントマスクを採用してSUV感覚に仕上げたことも、売却時にはメリットになります。

これが結論!/このクルマの総合評価&コメント

★★★★☆

 先代型は、動力性能、走行安定性、乗り心地に不満を感じましたが、現行型はこれらの欠点を払拭させました。乗り心地は少し硬くても粗さはなく、加速力や安定性は背の高い軽自動車の中では優れた部類に入ります。さらに安全装備を充実させ、運転支援機能も全車速追従型クルーズコントロールなどを備えますから、メカニズムも先進的です。

 ただし、後席と荷室には注意しましょう。後席は柔軟性が乏しいため座り心地が悪く、床と座面の間隔も足りないので、足を投げ出す姿勢になります。これでは快適とはいえません。

 また、後席と荷室のアレンジも単純です。その点で、ライバル車のワゴンRは後席の前後スライドやコンパクトに畳む機能を左右独立式にしながら、座り心地にも不満はありません。ワゴンRに比べて、デイズとeKシリーズの後席は明らかに見劣りします。従って4名で乗るなら後席の入念な確認が必要ですが、2名乗車で後席にチャイルドシートを装着する使い方なら、満足度は高いです。

 推奨グレードは、デイズがハイウェイスターXプロパイロットエディション(156万7080円)、eKクロスはG(155万5200円)です。価格は近いですが、デイズはプロパイロット、eKクロスは寒冷地仕様を標準装着するなど、機能と装備がそれぞれ異なります。デイズとeKクロスを購入の候補に挙げて、デザイン、機能、価格などを比べて選ぶ方法もあるでしょう。
(文=渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト)

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

1961年生まれ。神奈川大学卒業。1985年に自動車雑誌を中心に扱うアポロ出版株式会社に入社。その後、同社で複数の自動車雑誌やアウトドア雑誌を手掛け、1989年に自動車購入ガイド誌「月刊くるま選び」の編集長に。1997年にはアポロ出版株式会社の取締役も兼任。2001年6月に40歳を迎え、同月に「カーライフジャーナリスト」の肩書でフリーランスに転向。

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