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視聴率爆死『ストロベリーナイト』第9話で突然、超面白く…8話まで不要だった可能性

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 二階堂ふみとKAT-TUN・亀梨和也がダブル主演を務める連続テレビドラマ『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)の第9話が6日に放送され、平均視聴率は前回から1.0ポイント増の6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

 このドラマは、過去に竹内結子主演でドラマ化・映画化された『姫川玲子シリーズ』と呼ばれる誉田哲也著の小説を原作とした作品。第7話からは2週にわたって姫川玲子(二階堂)と暴力団幹部の牧田勲(山本耕史)の心のつながりをテーマとしたエピソード「インビジブルレイン」を放送し、第9話は前半でその後日談を描いた。

 牧田が姫川をかばって刺されて命を落とすという衝撃的な場面の後、なんの余韻もなくぶつりと終わった第8話については視聴者からかなりの批判が上がったが、今回の第9話では丁寧すぎるほどに後日談が描かれた。後日談だけ次の回に持ち越す構成には違和感を覚えたが、決して内容は悪くなかった。

 姫川が上からの指示に従わず事件の真相を暴いてしまったことにより、警察にとって不都合な真実が明るみに出る結果となった。和田徹捜査一課長(羽場裕一)や管理官らは本庁から所轄に左遷され、姫川班の面々もバラバラに所轄に飛ばされる。自分の正義感がもたらした結果の大きさに、姫川はこれで良かったのだろうかと悩む。

 だが、そんな彼女に和田課長は「組織っていうのは、しがみつくもんでも、よじ登るもんでもない。それぞれが、地に足をつけて踏ん張って支えるもんなんだ。今の君のように。新しい捜査一課をつくれ、姫川主任」と言葉をかけて励ます。彼女にとっては、再起を志す何よりも力強い動機づけになったに違いない。

 これまでさんざん「姫川を離れた場所から見ているだけ」「出番が少なくて影が薄い」と言われ続けた菊田和男(亀梨)も、班がバラバラになるタイミングで「これからも主任を支えていく」と自分の気持ちを姫川に打ち明けた。だが、姫川は「これは私自身の問題だから」と壁をつくる。たまらず、「牧田にあって俺にないものってなんですか?」と尋ねるが、キッと鋭いまなざしで向き直った姫川から「菊田にはわからないと思う」と言われ、それ以上は何も言うことができなかった。

 姫川が重荷を抱えていることを察し、支えようと手を差し伸べるものの、完全にシャットアウトされてしまった格好だ。とはいえ、姫川は菊田の心遣いをはねつけているわけではない。むしろ、菊田には純粋なままでいてほしいという意味だろう。心に闇を抱え、犯罪者に通じる何かを持っている自分の内面に菊田がひきずり込まれることを恐れているようにも感じられる。菊田を大事に思うからこそ距離を置きたい--、そんな心情が感じられるようで、切ない場面だった。

 この後の、姫川と菊田が180度別々の方向に歩き出す別れのシーンも、ベタではあるがしみじみとした良さがあった。亀梨が歌う主題歌も流れ、エンディングのような雰囲気が漂ったが、時刻はまだ午後10時半。ネット上も「え、今日終わるの早くない?」「もう54分たったと思ったら、まだ30分だった」「最終回みたいになってるけど……」とざわついた。

 次の瞬間、オープニング曲が流れ、派手な服装に身を包んだ姫川が街を闊歩する映像に切り替わった。事件終結から1年後、所轄の刑事として捜査をしている最中らしい。雑居ビルにある怪しげな買い取り専門店に入り、関西弁で高飛車に振る舞う姫川。視聴者も一斉に「『後妻業』の木村佳乃みたい」「『コンフィデンスマンJP』にもこんなのあった」と沸いた。ほとんどローテンションでいつも厳しい顔つきをしていた捜査一課時代に比べて、なんだか楽しそうだ。

 このエピソード自体は20分少々で終わる短編だったが、自分勝手な理屈を言い立てる容疑者を姫川が説教で黙らせるという結末で、視聴者からも「最後は『緊急取調室』みたいになった」とおもしろがる声が聞かれた。登場人物も少なく、姫川と捜査二課の土井(石井正則)が実質的な相棒となって事件を解決するストーリーだったが、「すっきりしていておもしろかった」との声も少なくない。「姫川班なくても良かったね」「これで十分おもしろいなら姫川班の存在意義とは」などと、姫川の部下として何人もの刑事を登場させながら、物語のなかで使いきれなかったこれまでの回に疑問を呈する声も上がったほどだ。

 筆者自身も、今回の脚本陣はごく少ない登場人物を動かすのが合っていたのかもしれないと感じた。序盤では姫川のファンを自称する刑事・井岡博満(今野浩喜)を登場させたが「ただウザい人」の役割しかなく、中盤からは一度も登場していないのも、井岡を意味のある存在として劇中で動かすことができなかったからではないだろうか、と考えてしまう。短編の出来が良かったせいで、これまでの回が相対的にダメに思えるというのも皮肉な話である。

 さて、第10話からは今回初映像化される「ブルーマーダー」というエピソードが始まる。原作読者からは「文字で読んでも結構グロかったけど、どうなるんだろう」「映像化できるのかな」「めっちゃ怖そう」と期待と恐怖に満ちた声が上がっている。再会した姫川と菊田が今度はどんな関係を築いていくのかも気になるところだ。ラストエピソードで、『ストサガ』ならではの伝説を残してほしい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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