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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

本当に怖い「50代ローン地獄」を抜け出す具体的方法…いくら返済しても残高が減らない

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

 ところが、同じ300万円15%のローンでも、借入先が5カ所(残高が各60万円)だと様子が変わってくる。リボ払いで1カ所当たりの返済額が2万円とすると、5カ所で10万円。家賃や住宅ローンと同じくらい。返し続けるのは難しい。少し返してまた借りるという生活になりがち。

 ローンが1本なら、年収の30%くらいまでは自力で返せる可能性はある。30%が分かれ目。ローンの数も問題。

 借入額を合計して年収の25%以上だったら、すぐに専門家に相談したい。30%を超える前に。自力で返したい、あるいは返せるかどうか考えたいなら専門のFP(ファイナンシャルプランナー)に相談する。借金は気力や努力や節約だけでは返せない。

 もう無理だと思うなら消費生活センターや地方自治体の窓口へ。債務整理や自己破産の覚悟が決まっていれば、司法書士や弁護士へ。

ローンが複数ある場合の2つの対処法

 ローン残高が年収の30%以下でも、借入先が複数だと毎月の返済額が大きくなり、返し続けるのが難しくなる。先に説明したとおりだ。そのときの手立ては、2つある。

(1)残高が少ないローンから返してしまい、借入先を減らしていく

 先の表の例では、アトムとカードローンBの残高が少ないので、これを繰り上げ返済して返してしまう。すると、毎月の合計返済額が9万3,000円から8万5,000円になり、少し楽になる。楽になった分をさらに繰り上げ返済に充てて、みどり銀行分をゼロにすると、毎月の返済額は6万5,000円に。ボーナスなどを利用して繰り上げし、借入先を5→4→3→2→1と絞っていく。どれをどう、どんなタイミングで返していくか、専門家のアドバイスを受けよう。

 もうひとつ大切なことは、返済を終えたカードから順にハサミを入れ、解約することだ。複数のカードを持っていたことで、このローン地獄にはまってしまった。ポイントがつく、割引になる、お得だから、と次々とカードをつくってしまった結果だ。いったんローンを返し終えても、カードを持っていたら、また借りてしまう。間違いなく。

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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