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餃子の王将、客数減地獄→突然V字回復のワケ…「王将大学」設立が抜群の効果発揮

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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 ニンニクが入っていない餃子を販売していることも、においを気にする消費者にとっては嬉しいポイントだ。「ニンニクのにおいが気になって食べられない」といった顧客の声を受け、16年5月から一部の店舗で「にんにくゼロ餃子」の販売を開始した。好評だったことから、取扱店を順次拡大してきた。

 中華料理はできたてが格段においしい。そうしたこともあり、王将では調理のほとんどを、一部の店舗を除き、各店舗で行っている。

 もっとも、餃子やラーメンの麺の製造など、一部の工程・調理は自社工場で行っている。餃子に関しては、かつては店舗で包んでいたが、店舗での作業軽減と料理提供時間の短縮を目的に、自社工場での実施に切り替えた。契機となったのが、16年2月に竣工し同年4月から本格稼働させた「東松山工場」(埼玉県東松山市)だ。全自動で餃子を製造するシステムを導入しており、同工場が稼働したことで工場での餃子製造が一気に拡大した。

 このように、店舗での作業と工場での作業をうまく両立することで、料理のおいしさを保ちながら、省力化と生産性の向上を図っている。

今期も増収増益を予想

 王将は店舗運営において店長の裁量が大きいことが知られている。調理においても大きな裁量が認められており、そのため店によって味に違いが生じるが、それが逆に王将の魅力となっている。その違いを楽しむファンが少なくないのだ。また、メニューの品ぞろえの面でも大きな裁量が認められており、餃子など全店共通メニュー以外の品ぞろえは店によって異なる。そのため、王将は画一性を重視する一般的なチェーンとは一線を画しているといえるだろう。

 王将は料理の大半を各店舗で調理するため、店舗従業員の調理技術の力が集客を大きく左右する。

 そこで18年1月に、店舗従業員の調理技術の向上を目的とする「王将調理道場」を開設した。主力メニューの調理や主要食材の仕込みの方法などを、研修を通じて習得してもらい、料理のおいしさの向上を図ったのだ。

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