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投資詐欺のパーティーで広告塔を務めた有名芸能人X

文=井山良介/経済ライター
投資詐欺のパーティーで広告塔を務めた有名芸能人Xの画像1振り込め詐欺グループの忘年会でパフォーマンスをする宮迫博之ら

 振り込め詐欺グループの忘年会に参加していたことが明らかになった、雨上がり決死隊・宮迫博之。“闇営業”を仲介したカラテカ・入江慎也が吉本興業から契約を解除され、その忘年会の様子を映した動画もネット上にアップされている。

 当の宮迫は、ツイッターで「ギャラはもらっていないのですが、パーティー後に参加タレントたちでいったお店、これも誰がいたのか記憶が曖昧ですが、その支払いを入江がしてくれたと記憶しています。知らなかったとは言え、後に逮捕されるような輩が集うパーティーに最年長の身でありながら気づく事も出来ず、出てしまった自分の認識の甘さ、脇の甘さを痛感し反省しております」と謝罪した。

詐欺の信用を高めるために利用される有名人

 詐欺グループが有名人との仲を強調するのは、今に始まったことではない。10年ほど前、ある投資詐欺に引っかかってしまったA氏が、その経緯を話してくれた。

「知人から『絶対に儲かる話がある。乗らないか』と誘われたんです。月に4%の利益が出るという事業への投資で、2年でほぼ元が取れ、その後は永久に利益が生じるという話でした」(A氏)

 最初は疑心暗鬼だったA氏だが、そのグループのパーティーに参加したことで心変わりしてしまった。パーティーには有名芸能人が参加しており、件の宮迫のようにあいさつしていたため、すっかり信用してしまったのだ。

「芸能人だけでなく、政治家もあいさつしていました。普段はテレビでしか見ることのできない人たちと話ができるんです。すっかり舞い上がってしまい、定期預金にしていた300万円を全額投資しました。最初は月12万円ずつ配当が振り込まれていたのですが、1年ほどすると振り込みがピタッと止まりました。電話も通じなくなり、事務所を訪ねても、もぬけの殻でした……」(同)

 これは、「ポンジスキーム」と呼ばれる詐欺の古典的手口だ。当初、A氏には毎月の配当金が振り込まれていたが、実際に資金運用は行われていない。A氏が得ていた配当は、後から参加した別の出資者から集めた金である。つまり、主宰者は「集まる出資金より支払う配当金が大きくなった時点」で事務所をたたみ、おそらくは国外へ逃亡したのだ。

「お車代」100万円の実態

 この詐欺グループの内情を知るB氏によると、グループは出資金の一部を「お車代」の名目で芸能人らに渡していたという。

「別の会社で投資セミナーを実施して、まずは“カモ”となる参加者の名簿をつくるんです。そして、セミナー参加者が200人を超えた時点で大規模なパーティーを行い、そこで有名人にあいさつをしてもらいました。ギャラは100万円、渡しています。もちろん、領収書など切りません」(B氏)

 このような話を耳にすると、仲介役の入江はもちろん、宮迫にもギャラが渡っていないとは思えないが、それはさておき、なぜ詐欺グループはパーティーに有名人を呼ぶのだろうか。

「宮迫さんの件は主宰者の見栄だと思いますが、前述のグループは自分たちの信用を高めるために有名人を利用していました。有名人が後押ししているとなれば信頼度が高まり、出資を迷っている人たちも金を出してくれるようになるからです。一方、参加する有名人たちは『事業関連のパーティー』としか聞かされていません」(同)

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