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『パーフェクトワールド』視聴率も評価も最悪だが、唯一ネット上で盛り上がっている点とは?

文=吉川織部/ドラマウォッチャー

 松坂桃李が主演を務める連続テレビドラマ『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)の第9話が18日に放送され、平均視聴率は前回から0.5ポイント増の6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。

 このドラマは、大学時代の事故で下半身が不随になった建築士の鮎川樹(松坂)と、高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月)が繰り広げるラブストーリー。偶然再会した2人は交際を始めるが、次第に「自分がいないほうが相手は幸せなのでは」と互いに思うようになり、別れてしまう。その後、川奈は幼なじみの是枝洋貴(瀬戸康史)と婚約。いったんは完全に縁の切れた鮎川と川奈だったが、ある仕事を共同で手掛けることになり、再び互いに引き寄せられていく――という物語が、ここまで繰り広げられている。

 第9話ではついに、ほかの男性と婚約している身である川奈に対して、鮎川が「俺ともう一度やり直してくれませんか」と禁断の台詞を告げてしまい、2人は交際を再開。2人の決断が周囲の人々に与える影響が描かれた。

 なかでも視聴者の関心を集めたのは、結婚間近までこぎつけたのに一方的にフラれてしまった川奈の婚約者・是枝だ。是枝はこれまでも一貫して「いい人」なのに報われず、視聴者から応援される存在だったが、これ以上ないほどひどい仕打ちを受けた今回も徹底した「いい人」ぶりを発揮。

 自分から川奈を横取りした鮎川には「一発殴らしてもらってもいい? そうでもしないと俺、収まんないわ」と言ってはみるものの、結局殴らない。逆に、「車いす生活のお前になら勝てると思って、下に見ていた」と自分の心の醜さを恋敵に吐露する。そんなこと、なかなかできるものではない。最後には「絶対に別れるな」と鮎川を激励までするという聖人君子ぶり。

 川奈に渡すはずだった指輪を海に投げようとして「不法投棄か……」と思いとどまるのも、マジメすぎて笑えるくらい。川奈の妹・しおり(岡崎紗絵)からは「ずっと好きだった。私が忘れさせてあげる」と告白されるが、気持ちを受け止めたうえで傷つけないように優しく断り、すぐに“お兄ちゃんポジション”に戻る。どこまでも人間ができている。男性視聴者からは「しおりちゃんに迫られたら、すぐに『喜んで』って受け入れちゃいそう」との声も上がったほど。

 瀬戸の演技もすべてにおいてナチュラルで、大げさに怒ったり落ち込んだりするわけではないが、表情と雰囲気だけで複雑な胸のうちがダイレクトに伝わってくるようだ。優しげな声質も聞きやすく、心地よい。SNSでは、「ヒロ(=是枝)がかっこよすぎて、瀬戸康史の株、爆上がり中」「瀬戸康史の良さを一話で全部堪能できた神回」「瀬戸康史が素敵すぎて泣ける」「いい人の役だからというだけでなく、その存在感と演技力で『是枝がんばれ』と応援されるくらいに、みんなを惹きつけた」などと、瀬戸への絶賛が集まっている。

 さて、是枝にあっさりフラれたしおりは、どう見てもお似合いな感じになっていた義足のさわやか青年・渡辺晴人(ジャニーズJr./SixTONES・松村北斗)とくっ付きそうだし、是枝のほうはといえば鮎川のヘルパーを辞めた介護士の長沢葵(中村ゆり)といい感じになってきた。ドラマなのだから、余った者同士くっついてみんなが幸せになりました、というエンディングもまあいいのかもしれない。最終回は、あくまでも2人の交際や結婚を許さない川奈の父・元久(松重豊)が最後に首を縦に振るのかだけが焦点となる(振らないことはないだろうが)。今回も、是枝への称賛以上に鮎川・川奈カップルの身勝手さを批判する声が視聴者から多く上がっているだけに、最後は何とか視聴者の共感を得られる方向に少しでも向かってもらいたい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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