マックはV字回復で無敵状態の一方、モスは6年間ずっと深刻な客離れを抜け出せない理由

モスバーガーの看板

 モスバーガーの客離れが止まらない。5月の既存店客数は前年同月比1.6%減だった。4月が4.8%減で、3月こそ前年を上回ったものの、2月までは17カ月連続で前年を下回っている。通期ベースでは、2019年3月期が前期比6.7%減で6年連続のマイナスだ。それに合わせて既存店売上高も低調で、19年3月期は7.5%減と大幅な減収となっている。

 モスは競争激化で苦戦を強いられているが、昨年8月に長野県の店舗で起きた食中毒事故が追い打ちをかけた。これによりイメージが悪化し客足が遠のくようになったが、その傷がいまだに癒えていない状況だ。

 運営会社のモスフードサービスの直近本決算は深刻なものとなった。19年3月期の連結決算は売上高が前期比7.2%減の662億円、本業のもうけを示す営業利益は86.1%減の5億円とそれぞれ大きく落ち込んだ。最終的なもうけを示す純損益は9億円の赤字(前期は23億円の黒字)に陥った。食中毒事故の影響によるフランチャイズ(FC)加盟店の収益減少を補填するためのFC営業補償金11億円を計上したことが響いた。

 こうしてモスバーガーがもたついている間に、最大のライバルであるマクドナルドは着実に業績を伸ばしている。5月の既存店売上高は前年同月比3.1%増で42カ月連続のプラスとなった。14年に発覚した鶏肉偽装問題で業績は急降下したが、15年末からは業績は上向くようになり、直近本決算の18年12月期の全店売上高(直営店舗とFC店舗の合計売上高)は5242億円と鶏肉問題前の水準(13年12月期5044億円)を上回っている。

 マクドナルドが復活できた理由はいくつか挙げられるが、特に今回強調したいのは「マーケティング」と「店舗改装」だ。

 マクドナルドはマーケティングで成果を出すことに成功した。「マクドナルド総選挙」と名付けた商品の人気投票や、「マック」と「マクド」のどちらのほうが愛着があるのかを決めるキャンペーンなど、意外性のある施策を次々と打ち出していったが、その多くで話題を呼ぶことに成功した。

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