ちなみに、同じく有名ユーチューバーであるヒカルは2017年に仮想株式「VALU」の騒動で謝罪動画を公開したが、その際はスーツにネクタイをしている(ただし、「原稿の読み上げ」になっているのはいただけないが)。

 なお、ここからは個人的な意見になるが、謝罪はあくまで謝罪であり、葬式ではないのだから、葬式のような真っ黒なブラックフォーマルに真っ黒なネクタイまで重々しくする必要はないと思っている。だが、明るい色のスーツや柄に目がいくようなネクタイはまずい。謝罪時に備え、すべてのビジネスパーソンは「黒に近い紺か灰色」のスーツとネクタイを用意しておくことを勧めたい。「黒に近い紺か灰色のスーツとネクタイ」は、普段の生活でも問題なく使える。

「非スーツ」の30代文化人が急増

 今、メディアアーティストの落合陽一氏、幻冬舎の箕輪厚介氏、SHOWROOM社長の前田裕二氏など、芸能人でなく「文化人、実業家枠」でテレビに出ている30代の男性を見ると、服装がラフだ。彼らが「スタンダードなスーツ」を着ているのを見た記憶がない。

 このような成功したきらめく若手世代が、「スーツを着る」という既存の枠組みを「もたない」「ダサい」と思っての「非スーツ」のチョイスであるならば、あらためて日本の衰えを思う。昔から、若手ミュージシャンの歌には「ネクタイをする大人」を悪者にするようなものがあったが、いよいよそれが加速している印象だ。

 しかし、こういった若手の「非スーツ」な切れ者たちに憧れるのはいいが、それとは別に「スタンダードなスーツ」の着方は、絶対に知っておいたほうがいい。そもそも、落合氏は学者、箕輪氏は編集者、前田氏はIT企業の社長と、服装がかなり自由な職種の人たちであり、これは一般ビジネスパーソンのスタンダードではない。

 それに、「何かやらかしたとき」は、やはり「スタンダードなスーツ」を着る必要があるのだ。世界的な「俺はネクタイなんてしないぜ社長」であるフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は普段はTシャツ姿だが、フェイスブックがフェイクニュースの温床になっていると批判され、米上院公聴会で証言した際は、スタンダードなスーツ姿だった。

 この「必要に応じ、チャンネルを変える」という意識は、場数が少ない若い世代ほど弱い。そのため、そうした意識を持ち実践するだけで、周囲の同世代と差をつけることができるだろう。
(文=石徹白未亜/ライター)

『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。 会話術を磨く前に知っておきたい、ビジネスマンのスーツ術』 「使えそうにないな」という烙印をおされるのも、「なんだかできそうな奴だ」と好印象を与えられるのも、すべてはスーツ次第! amazon_associate_logo.jpg

関連記事

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ