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湯之上隆「電機・半導体業界こぼれ話」

米国、「国防権限法」発動で中国ファーウェイを叩き潰す…日本企業、緊急で対策策定の必要

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特にiPhoneへのインパクトが大きい

 2016年時点で米国は、中国からスマホを約300億ドル相当輸入している。そのほとんどが、米アップルが設計し、ホンハイが製造したiPhoneである。中国(主として鴻海精密工業<ホンハイ>)への部品供給額は、韓国が244億ドル(80.3%)、日本92億ドル(41.1%)、台湾46億ドル(87.2%)もある。

 中国商務省の報告書によると、約650ドルのiPhoneを1台売っても中国には計8.5ドルしか落ちない。利益の大半は設計と販売を担うアップルが手にし、付加価値の高い部品を供給する日韓台も一定の収益を得る模様だ。

 アップルが25%の関税コストを価格に上乗せした場合、999ドルのiPhoneXSは160ドル値上がりして同1159ドルになるという。この関税による値上がりに、アップルがどう対処するかが問題だ。もし、販売価格を値上げしたら、ただでさえ高価なことが問題になっているiPhoneは、いっそう販売不振に陥るかもしれない。すると、その直撃をホンハイが食らう。さらに、iPhoneへの部品サプライヤーのビジネスが毀損される。

 一方、アップルが販売価格を上げず、関税の増加分を、部品サプライヤー等へ押し付けてくるかもしれない。つまり、部品の買い取り価格を強引に下げる可能性がある。その場合も、部品サプライヤーは、大きなダメージを被るだろう。

ピンチはチャンスかもしれない

 つまり、アップルがiPhoneの価格を上げようと上げまいと、いずれの場合も、部品サプライヤーにしわ寄せがくる。それは、1次、2次、3次サプライヤーへと、ドミノ倒し的に被害が拡大する。したがって、自分の会社がどのポジションにいて、第4弾の関税により、どのような被害が想定されるか、それを回避するにはどうしたら良いかに知恵を絞り、対策を講じる必要がある。

 なお、このような関税による影響は、iPhoneだけに限らない。第4弾までの制裁関税により、自分の会社のあらゆるビジネスが、どのような影響を受けるかを調査し、被害を最小限に食い止める努力が必要だ。さらにいえば、この関税によって、競合他社を出し抜く方法を見いだすことができれば、ベストである。要するに、ピンチはチャンスでもあるわけだ。

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